ボーイズラブコミック・レビュー
上下巻、同時発売の小嶋 ララ子さんの新刊です。
※上巻は新装版で以前出ていたものと同じで、下巻が電子コミック→紙での発行です。
既読の方はご注意ください。
(私は春のJ庭で上京したときにクリアファイル特典付きでゲットしました!
ほんとに都会は腐女子に優しいところだよ……)
ありがたいことに、私は上下とも初見で一気読みという幸福を味わいました。
未読の方はまとめて読むのがオススメかと思われます。
BLには少数派の、出来上がってからのカップルのお話です。
以下ネタバレ妄想注意!
BLには少数派の、出来上がってからのカップルのお話です。
紹介文です。
会社員の秀緒には9年の付き合いの恋人がいる。小児科医として忙しく働きながらも、一途に秀緒を思い続ける年下の智沙。心から愛し愛されている二人だが、30歳を前に過酷な現実に直面して―!?体は抱き合っているのに、不安に支配された心が離れてゆく―。 大好きだから傷つけてしまう、臆病な大人の恋物語
もうね。 上巻の初っ端からくっついちゃっててラブラブなんですわ。
ボーイズラブのドキドキ――どうやってくっつくのかしら?
当て馬は、すれ違いは、恋敵は!? という、
馴れ初めから合体に至るまでのBLの醍醐味たるあれこれは総スルー
でございます。
いっそ清々しい!
じゃあこいつらは2冊もかけてひたすらイチャコラしてたんかよ!?
分厚い同人誌かよ!!!!?
というと、もちろんそんなわけありません。
くっついてからがスタートというお話があるように、この作品はカップリング成立後の紆余曲折が、日常の些細な出来事、やりとりを通じて描かれております。
お互い大好きなのに、ちゃんと抱き合ってるのに不安が消えない、それどころかちょっとしたことで一気にふくれあがって押しつぶされそうになる……。
誰にも保証されない男同士の関係で、仕事にも妥協したくなくて、でも離れたくもなくて、もうダメになる……という動揺とか絶望が、生活感溢れる画面の端々から滲み始めるあたりは、読んでるこちらまで悲しい気持ちになります。
でも、なんとかお互い、一緒にいたまま仕事もガッツリがんばれる環境を手に入れてめでたしめでたしってなるんです。なるんですよ。
でね。
もうだめ。
最後の1話ぶんでね。
本気で泣くかと思った。
いやちょっと泣いてたかもしらん。
ララ子せんせいこれ反則のやつ……!!!!!
読んで一緒にわああああああってなってほしいです…………。
↓WEB拍手です↓
アキミ
この作品の出会い編は別作品(君とパレード)に載っています。もし読まれていないなら、機会があれば是非。