王様、お手をどうぞ (ディアプラス文庫) 夕映 月子 周防 佑未 新書館 2014-07-09 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ボーイズラブ・レビュー
更新ペースを戻そう戻そうとは思っているのですが、なかなか間々ならずもどかしい状況が続いております。今の仕事が落ち着いて部屋が片付いたら……!
(今、恐ろしいことに整理中の本の山に阻まれて、PCデスクに向かうのに山を越えなければならないというカオス状態……!)
新刊はけっこうちゃんと追いかけてます。
BLは癒しです。萌を食って生きています……。
さて夕映月子さんの新刊です。
ゆっくりペースですが、ちゃんと新作が発行されて私は取っても嬉しい。
今回は学園舞台の生徒×ダンス教師です。
夕映さんと学園モノ系ボーイズラブってこれまでの作品からはちょっと想像できなかったんですが、あんまり見ない感じの雰囲気のある学園BLになってました!
以下ネタバレ妄想注意!
紹介文です。
王様のようなその男に目を奪われた。まるで恋に落ちたみたいに―。大学生プロダンサーの杏里がレッスン先で出会ったのは、美しい肉体と強い存在感、あらゆる意味で日本人離れした同い年の江神。由緒ある出自の彼が男女混合練習を拒否したため、杏里は男同士で踊ることを提案する。予想外にダンスの相性が良く、また傲慢さの中にも不器用な優しさを持つ江神に、杏里は次第に惹かれてゆき…?社交ダンス部で始まる恋。
紹介文にあります「王様のような男」……はい、スーパー攻様はいりましたーっ!!
金持ち学校の社交ダンス部、という名のプチ社交界と化したサロンに君臨する王様です。
存在感抜群で家柄も良く当然のようにイケメンで、そして傲慢。
いやー、たまらん設定ですね!
舞台が生徒会じゃなくて社交ダンス部ってあたりがもうね。
優雅。
そんな王様に目を奪われた大学生プロダンサーの杏里。
彼はハーフで、姉と組んでダンスのプロやってます。
母親がフランス人。ハーフ美人受ですよ!!
とにかく設定が華やかです。
華やかなんですが、なんというか、キラキラしてるけどどこか上品で、あー設定はがらっと変わっても、この作家さんの持ってる雰囲気というか、作風がちゃんと残るんだなーって思いました。
特に攻様。
スーパーで傲慢で世界の中心は俺様である、みたいな立ち位置なのに、どことなくきちんと上品なんです。上流階級の匂いがちゃんとする。
不思議です。
電飾背負ったみたいな派手なスーパー攻様はいっぱいいるんですが、これだけ設定盛ってて上品ってけっこうレアだと思います。
で!
その攻様がちょっとずつ杏里に傾いていくのが楽しいです。
あ、揺れた、傾いた、落ちた!!!
っていう攻様の心境グラデーションにわくわくしました。
あと杏里のダンスシーンとか、ああ本当に好きなんだなっていうのが行間からにじんでくるみたいで気持ちよくなります。恋愛以外にも萌ポイントがあるのはなにげに嬉しいもの。
学園舞台ということもあるのか、重すぎることもなくすっと落ちてくる読み心地でした。
次回作も楽しみです。
作品の雰囲気を作れる作家さんだと思うので、ファンタジーとかも、良いんじゃないかな!
和洋どっちでもいいけど、まるごと作り込まれた世界観とか、見てみたいなー。
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アキミ