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ボーイズラブ・レビュー
久々のBLデビュー作感想になります。
淡路水さん、以前ビーボーイで雑誌掲載はあったけど文庫で出るのは初めてだから、デビュー作で良いよねということで。
フルールさんで初めて募集された新人賞で佳作を受賞した作品になります。
一言で言うなら甘めの王道。
大学の研究室が舞台で研究者×研究者のカップリングです。
バリバリの理系カップルですわ……。
以下ネタバレ妄想注意!
紹介文です。
T大学工学研究科鹿島研究室に助教として勤める足立一海。終わりのない激務と同僚のいやがらせで精神が疲弊していた矢先、研究室にひとりの男がアシスタントとしてやってきた――優秀なその男・嘉瀬侑一郎に同じ研究者として憧れを抱く一海。さりげない優しさと朗らかな笑顔に惹かれる気持ちを止められない。でも嘉瀬にはなにやら秘密がありそうで……? 2013年フルール新人賞佳作受賞、期待の新人が堂々デビュー!
一海ちゃんがもうとにかく典型的にいじめられっ子っつーか、何でそこで黙ってウンって言っちゃうのそこは戦うとこでしょあああああああああ!!!!!
ってなります。
嫌みったらしく上から口をきいてくる池田という男がいるんですが、私、研究室内の呼び方とか上下関係に疎くて、てっきり彼が一海ちゃんの上の立場なんだと思ってた……まさか下だったなんて!
ないだろ、そこはガツンと教育的指導だろ!
って拳を握ってギリギリしてたら、なんかこう肩書きよりも所属年数が優先される面もあるようで、やばい発狂しそう……って思いながら冒頭を読んでおりました。
パート職員の教授秘書にまで意地悪される小動物系の優等生一海ちゃん。
庇護欲をそそられるかイライラするか紙一重のところをタイトロープダンサーよろしくふらふら歩いている性別・受な青年です。
そんな彼に救世主が現れます。
出会いがコンビニとはさすが現代BLファンタジー……だけど、紛れもなく運命の出会いだったんですね。
嘉瀬さんはバイト扱いでやってきますが、瞬く間に仕事を覚え、一海ちゃんの実験を手伝い、学生の面倒を見つつ、あっという間に研究室にとけ込んで、いつの間にか一海ちゃんのグラスハートを鷲掴みです。
これか、これが乙女の夢見る白馬に乗った王子様ってヤツか……。
白馬っつーか戦闘服は白衣なんですが、白衣に眼鏡って萌ツールのダブルパンチです。
お互い惹かれてるんですが、嘉瀬は偽装結婚の後に離婚しており、まだそれを若干引きずっていたり、一海が嘉瀬にあと一歩踏み込めなかったりで、すぐにはくっつけません。
近づいたと思ったら離れて、最後にガッチュンする感じです。
前半は一海視点でカップリング成立まで。
後半の書き下ろしで嘉瀬視点になります。
一海ちゃんの留学話が持ち上がって、自分の縄張りに囲い込んでおきたい過保護王子が庇護欲を爆発させて大喧嘩してました。
後半のドンパチの方が派手で面白かったかもしれません。
ちなみに、彼らの所属する研究室のボスである教授がなかなかの狸で、良い味出してます。
文章は書き慣れてる感じでそれほど読みにくいと思うこともなく、お話もストレートな王道なので、すんなり読めると思います。ボーイズラブ読み慣れている人はちょっと物足りないか、逆に新鮮に感じで楽しめる気がします。逆にBL読み始めて間もないくらいの腐女子さんにはお勧めしやすいかもしれません。
2作目はちょっと癖の強いのとか、持ってきてくれたら面白いかもなーと思いました。
期待。
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アキミ