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ボーイズラブコミック・レビュー
甲子園の季節が来ると必ず思い出すのがこの3部作です。
去年は感想を書きそびれました。
表紙がおとなしめでちょっとクセがあるので、ぱっと見、本屋さんでは手に取られにくい気がするのですが、これほんっっっとーに食わず嫌いで損する典型みたいな作品なんですよ。
わたしも読んでなかったのを友人に勧められて読んでドツボにはまりましたからね……。
2006年に始まって2010年に3巻で完結したこの作品。
いやもうね……学園ものBLに必須の青春、先輩後輩が部活の野球に絡んで完璧に網羅されてるの。
少し前のコミックスなんですが、私の中ではボーイズラブコミックのかなり上位にランクインしてる名作なのです。
3冊一気読みできるって幸せですよ……！
完結まで5年近くかかってますからね！
以下ネタバレ妄想注意！
紹介文です。
野球部に所属する今井は、一生懸命で不器用な後輩・引田が気になっていた。緊張すると人を睨みつけるような顔になる引田。そんな引田がかわいくてしょうがない。おまえはこんなに色っぽいのに 気づいたのは俺だけ─ 面倒見のいい先輩として接しながらも心の中では引田の裸を触りたいと思っていて…!?
先輩として尊敬し憧れていた今井に、口説き落とされた引田。部活の練習後、キスを繰り返すうちに互いの「好き」という気持ちが深くなってゆくのだが・・・
2月---卒業を待たず、大学の寮に入り野球部の練習に参加し新しい生活をスタートさせた。引田も高校生活最後の1年を迎える。お互いの生活に距離ができ電話を待つ日々を過ごす中、久しぶりに会った今井に男っぽさを感じた引田は---。
3冊分まとめて紹介文です。
ごらんの通り高校野球です。
受は愛嬌はありますがBL界でインフレ起こしてバブルが弾けてる系の美形では全然無く、特に才能もなく不器用で、ひたすら真面目で努力の少年です。
そんな後輩が気になって仕方ない今井は、高校生の枠に収まるレベルの地に足の着いたスーパー攻様です。
今井は、何故か後輩・引田が気になって仕方ありません。
ただの部活の後輩のハズが、妙に引きつけられる、どこか色っぽい……。
で、我慢のできないお年頃らしく、妄想が膨らんでいきます。
後輩として慕ってくれている引田に恋愛感情を抱いてしまう今井。
我慢できずに夜の部室で引田に触れてしまう今井。
夜の部室に2人きりとかもうシチュエーションがね、エ口イですよね！
これがきっかけで、彼らの関係は、ただの先輩後輩から少しずつ変化していきます。
引田の気持ちが変わっていくところとか、今井の高校生らしい待ったのきかなさとか、青春ど真ん中な感じが随所に散らばっててキュンキュンします。
片思い×尊敬から両想いになって、今井が卒業して遠距離になって……と、環境も気持ちもずっと同じではありません。
高校生の時間は長いようで短く、そしてとても濃厚です。
男同士の恋愛だから、男女で恋仲になるよりちょっと気持ちは複雑です。
引田が、今井を意識してがむしゃらに野球の練習を頑張るところとか、すごく好き。
今井の求めるのが「女」なのか「男」なのか。今井の望むようにありたいと思う一方、どうしても男として野球をやりたい、負けたくないという気持ちもある……。
根本的なところから訥々と真剣に考えたり頑張る引田にたまらなく萌えるのです。
もうほんとに、濃厚な3冊です。
ちなみに最後にはスーツの引田が出てきます。
今井目線の大人になった引田がね、大人なのに可愛くてね……。
どれだけ今井が引田にぞっこんかが良く分かる描き下ろしでニヤニヤが止まりません。
切ないし萌えるしドキドキするし……ボーイズラブのツボを見事に全押ししたみたいなナイス漫画なので、学園ものとか青春スポーツ系とか切な系が好きならほんと、オススメです！
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アキミ
