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meet,again. (ディアプラス文庫)meet,again. (ディアプラス文庫)
一穂 ミチ 竹美家 らら

新書館 2012-01-07
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ボーイズラブ・レビュー


更新がままならずにしょんぼりです。
あんまり残業したくないのですが、もうしばらくバタバタしそうな立て込み具合……。
アフターファイブは優雅にBL読んで過ごしたいものです。

さて一穂ミチさんの新刊です。
相変わらずの安定感で、派手さはないけどしっかり読ませてくれます。
作品全体に雰囲気のあるお話を作家さんだなあ。

全然無いようには関係ないんですけど、語呂が良いのもありますし、タイトルのアタマに「well」ってついてて欲しかったなーと。well meet,again.うぇるみーとあげいん。

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
大学構内の生協で働く嵐は、飲み会の席で栫という学生と知り合いになる。どこか冷たい静けさを纒い、独特な言動をする栫と嵐はまったくタイプが違ったが、つかず離れずの友人関係は意外なほど長く続いている。そんなある日、嵐は心の内に抱え続けていた、母の死にまつわる秘密を栫に暴かれて―?ゆっくりと落ちてゆく心を計る砂漏の恋。その後の二人を描いた「hello,again.」も収録。

頭も見た目も抜群のくせに内部崩壊が激しい攻さんと、健康的に育ったように見えて反抗期に起きた母の事故に絡んでトラウマを抱えた受さんのお話。
詳しく書くと長くなりすぎるんですが、お互い足りない部分を抱えた二人の青年が足りないなりに前に進んでいく感じでしょうか。
あんまり、がんばるぜ!! ってわかりやすいポジティブさはないんですけども。

あと一穂さんのデビュー作である「雪よ林檎の香のごとく」の受である志緒も出てきます。
これは前作を知ってる人にはうれしいリンクでした。

なんかこう、所々設定が刺さって読むのがしんどい部分もあったわけですが……
基本的には失ったものを取り戻そうとする人と、取り戻すことを諦めた人と、失ったと思いこんでたけど最初から無くしてなかったひとのお話でした。
諸手を挙げてのハッピーエンドではなかったですし、まだまだこのカップルは前途多難っぽいですけども、一応のケリがついたところで終わってくれています。
特に栫は、この先まだ変わっていく子だと思うので、彼らのその後をもう少し見てみたい気がしています。

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