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軍人と仕立て屋~テーラーメイドをもう一度~ (オークラコミックス)軍人と仕立て屋~テーラーメイドをもう一度~ (オークラコミックス)
桜 遼

オークラ出版 2011-10-12
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ボーイズラブコミック・レビュー


短編集です。
特殊職業とリーマンラブと学園ものと893ものがぶっ込まれたバラエティ豊かなボーイズラブです。でもカオスかというと、不思議と統一感があって読みやすかった印象。
特に最初の表題作に萌えて大変でした。

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
『作りませんよ、軍服は』有名テーラーに勤めるコウは、得意客のウォルフからの注文を断り続けていた。軍服は二度と作らないと決めたから…。けれど、幾度断ってもウォルフは足しげく店を訪れ、コウの決心を翻さそうと口説いてくる。その熱意はコウに甘い錯覚を起こさせるほどで──。貴族軍人と若き仕立て屋の、優しく紡がれる焦れ焦れラブv

自分の作った軍服を着ていれば無事生還できるなんてジンクスは嘘っぱちだと知っていた若い仕立て屋さん。彼が作る(つまりフルオーダー!)軍服を身につけられるような軍人は、現地に行かず後方で作戦指揮を執る身分の人間ばかりなのだから、そう簡単に死んだりしないだけ……。

なので、ほのかな恋心を抱いているウォルフの軍服オーダーを断り続けます。
職業軍人に戦場に行くなと言うのも無理な話なのですが、理詰めで納得できたら人間、苦労はないのです。
そんでウォルフ、出征前に、

「軍服の代わりになるものをくれ」

「物がないなら思い出をもっていこうかと」


と、純情な仕立て屋さんに迫ります。
つまり、軍服の代わりにキミの身体を思い出に頂くよ!
ということで押し倒してしまいました。

しかし実は軍服を密かに作っていた仕立て屋さん……。
ウォルフは厚かましくも物と思い出の両方をゲットして旅立ったのです。
BLの攻はこのように、割と二兎を追って両方捕まえてしまうことが多いです。


ちなみに次のお話では、陶芸家がパトロン相手に、

「皿より君を俺にくれ」

といって、若いイケメン陶芸家に惚れ込んで押し倒しておりました。


リーマンラブだと、

仕事が欲しかったら……わかるね?

というお決まりの流れで、受さんは親友の弟(攻)にホテルに呼び出されました。


この短編集の共通点はここなのか!
いや冗談ですけども、わりと王道を突っ走るお話が多くて楽しかったです。
893モノは、攻さんがけっこう不器用一途で萌えました。
学園モノは生徒×教師の下克上系です。
こんだけあったら、たいがいの人はどれかにヒットすると思うよ!

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