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ボーイズラブ・レビュー


中華風ファンタジー・BLです。
いやー、好みでした。
まさかの新人さんだったのですが、久々にボーイズラブ小説で楽しみな作家さんに出会ってしまいました。
て、定期的に本出してくれる方だと良いなっ!

年下攻ですがnot下克上です。
攻様の情熱に萌えます。

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
幼き頃より年下の皇太子・獅心に仕えてきた玲紀は、師として友として、獅心から絶大な信頼と愛情を受けていた。だが成長した獅心がある事情から廃嫡の憂き目に遭い、玲紀は己の一族を守るため、別の皇子に仕えることになる。そして数年後、新たな皇太子の立太式の日、王宮はかつての主君・獅心率いる謀反軍に襲われてしまう。「俺からお前を奪った奴は許さない」と皇太子を殺す獅心を見て、己に向けられた執着の深さに恐れさえ抱く玲紀だが…。

幼心に淡い恋心を師に抱いていた皇太子が、病気を理由に廃嫡されて中央から遠く離れた場所に療養を理由に追いやられてしまいます。
で、一族の期待を一身に背負っていた玲紀は、もはや皇帝になる見込みのない太子に仕えさせておけないと言うことで、父親に無理矢理、教え子であり主でもあった少年から引き離されます。
そしてうまくやった玲紀の父は、息子を次の皇太子の師におさめてしまいました。

もちろん、このまま終わったら全然BLじゃないので、これは前振りです。
廃嫡された元皇太子の淡い恋は遠い地で盛大に燃え上がり、そのまま爆発炎上して中央に舞い戻ってきました。 自分を遠くへ追いやった親はもちろん、立太子寸前だった玲紀の教え子までまとめて血祭りに上げた仕上げに、大本命の玲紀を捕らえます。

もはや執念としかいいようのない強烈な執着っぷりです。
愛のあまり無理矢理とか、まあこの業界ではよくある話なんですけども……
やー、すごいね! 後宮に押し込めてやりたい放題ですよ。
一族郎党を人質にとって自刃も許されない玲紀は男でありながら男に好きなようにされる屈辱にひたすら耐えます。
耐えて耐えて、耐えているうちに、さてこ困った、やっぱり私も彼が好きコースです。
元々、憎んでいた相手ではなくむしろ可愛がって育てた弟子であり主なので、玲紀の心は尋常じゃなく複雑だったのです。
こんな目に遭わされているのに、身内も彼の手にかかっているのに、そもそも男で彼の師でもあるのに、憎みきれず逆に愛しちゃったんですから困ったものです。

そそられます。
芯のある受が、抗いながらも最後には攻の方に傾いてしまうところがたまらん!
なんかこう、風情があってよろしい。
攻が押して押して押しまくって、押し流されるよーにいやよいやよも好きのうちーって流れていくのも良いんですが、骨のある受さんが最終、自分の意志で相手を選ぶというのはさらに好みなのです。
なんかこう、お互いすれ違いまくって色々大変だったけど最後は一緒になれて良かったねーという満足感が大きくて幸せです。

肌色シーンも、全体的に慎ましいイメージですが割とがっつり入っておりますよー。

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