夕日に触れるその前に (ビーボーイコミックス) みよし あやと リブレ出版 2011-06-10 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ボーイズラブコミック・レビュー
初単行本だそうですが、全然初な感じしません。
オビに「あまりの面白さにいきなり長期新作連載決定の実力派」とかあるし、あらすじには「編集部絶賛の快作」って書いてあるし、おいおいさすがに持ち上げすぎだろう新人さんだぜ、読者が期待値積み過ぎて読んだらしょんぼり・フルボッココースで尻すぼんじゃったらどーするだよ! とか余計な心配しちゃったじゃないですか。
いやまあ確かにど派手な展開はないし、ザ・BLなスーパー攻様もいないけど、じわじわくる感じにたまらん萌えたよ!
以下ネタバレ妄想注意!
紹介文です。
「西の太陽なんて、沈むばっかだよ」 イケメン・西野太陽は建築科の学生なのに「家族」の住む家が設計できない。 快活な南野は貧乏にして笑顔に影あり――そんな二人が狭い部屋で、ラブに満ちた同居生活。 やがて、お互いの過去と傷が触れ合い芽生えた熱い恋心に、無自覚で不器用にしか触れられない二人は…? 編集部絶賛の快作。
美大生の下宿同居モノです。
私はこの設定に釣り上げられたクチです。
経験則ですけど、ボーイズラブの同居モノは当たりが多い!
しかもこの子達は部屋まで一緒ですよ。
楽しいねえ。
攻さんはちょっと影しょってて、登場するなり「西野太陽」って名前を褒められて、
「西の太陽なんて、沈むばっかだよ」
とかニヒルに答えてましたが、アンタそれ初対面じゃドン引きだよ!
そら狼狽えるわ、自重自重。
ちょっと家庭環境に倦んで家を出た西野君は、あんまりその辺突っ込んで欲しくないようですが、あからさまにトラウマアピールするでもなく、普通に学生生活を送っています。
受も家庭環境がちょっと複雑ですが、もう半分以上乗り越えかかっている感じでしょうか。
そんで、一緒に暮らすうちにお互い惹かれていって好きになって告白して――っていう、まあBL的鉄板ラブ展開なわけです。
2人の生活の場が実家じゃないけど帰る場所で「家」って素で言えるとかステキすぎます。
ストーリーはそんなこんなで、別に奇をてらってるわけでもないし派手でもありません。
あと肌色シーンも結構かなり控えめです。
でもキャラの顔が良いんですよー。
あ、イケメンてことじゃないですよ(イケメンだけど)。
なんかこう、キャラの表情を積み重ねて感情を描いてる感じというか。
微妙な心の揺れとか、顔で描いてるんですよねー。
攻がちょっとだけ無理に笑ってる顔とかね、好きです。
セリフもどことなく全体的に温かい。
告白のシーンとか、あやまりながら好きだっていうんですよ。
何回も「ごめん」と「好き」って単語が続くんだけど、なんか盛り上がるしちょっと切ない。
じわーっと染みこんでくるみたいなお話でした。
次の本がすごく楽しみです。
↓WEB拍手です↓
アキミ