悪魔憑きの男 (SHYノベルス263)悪魔憑きの男 (SHYノベルス263)
沙野 風結子 高宮 東

大洋図書 2011-03-26
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ボーイズラブ・レビュー


ウチの部署には新人さんは配属されなかったのですが、そろそろ他部署から新人さんの内線などがかかってきて初々しいなあ……と和んだりイラッとしたりする時期になって参りました。
うまく馴染んでくれることを祈るばかりです。

さてまとめ読みしたい本が溜まりすぎてて更新がおろそかでした。
ボーイズラブもですが、茅田さんの新刊とか読み直し中の破妖の剣シリーズとかその辺に耽溺しておりました。
常に読書欲>更新欲で、これはもうどーしようもないなー。
鉄の理性はしょっちゅう溶解してしまいます。
三大欲求と並ぶレベルの欲なんだから仕方ない!


さてこの新刊、なんと「天使憑きの男」のサイドストーリーでした。
後書き読んで知ったのですが、天使憑きの方、積ん読山脈に埋もれて出てこないよ!
困った……。
悪魔の方は届いてすぐ読もうと思ったのに天使は後にしようと思っちゃった私。魂レベル低いんだねきっと!

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
「誰にも『抱いてください』と言わずに生きて朝を迎えられたら、君を解放してあげよう」 悪魔憑きに軟禁され、苛まれていた天使憑きの聖良は、満月の夜、悪魔憑きを統率する俳優の叶枝昌平にそう言われた。 それは、聖良対悪魔憑きたちの淫靡なゲームの始まりだった。 強制的に参加させられた聖良は追い詰められ、高いプライドと肉体を堕とされていく。 叶枝の真の目的は? 対立する宿命にあたる天使憑きと悪魔憑きの攻防!! 「天使憑きの男」のサイドストーリー「悪魔憑きの男」登場!!

天使憑きの男の捜索はおいおいやるとして、とりあえず感想を。
BL48手で天使×悪魔とかあるよすでに人間ですらねー!
 とつっこんだのはほんの数日前ですが、リアルに人外モノでした。
ただしカップリングが逆で、こっちは「悪魔×天使」です。
私もいい大人なんでカップリング戦争とかしませんよ!
どっちも好きですからね。


さて、リアルに黒と白の翼が生えてる人たちのお話です。
人間が鳥のように飛ぶために必要な翼の大きさとか、考えちゃダメですからね。夢が壊れるからね。
天使憑きと呼ばれる男は、胸に手ぇつっこんでその人の罪汚れを食べることができます。
これを贖罪ならぬ喰罪といいます。
まあ悪い子としても全部天使憑きが食べてくれるよっつー免罪符ばりの都合のいい話ですが、まあ昔から日本人だって罪汚れはお姫様がまとめて川に流したら海の神様が飲み込んでなかったことにしてくれるからOKOK! って大まじめに唱えたりしちゃってるわけで、あんま余所様のことは笑えません。

それより何より、胸に手を突っ込むって図を想像した瞬間頭に浮かんだのは「海の闇 月の影」シリーズでした。
関係ないんだけどなー。

BLらしく満月の夜はもっとも天使憑きの肌色シーン的な欲求が強くなるそうです。
なんという受特性でしょう。攻得な性質ですね!
とにかくやたらかさばる翼の生えた男がくんずほずれつするわけで、いや正直邪魔だよね……って思ってたら、なんと翼が出しっぱなしになってた天使の方は羽根を折られて翼の切除手術とかされとりました。
まあ、裸でベッドにあがるとき以上に、そんなもん背中にくっつけてたら昼間に外とか歩けないしね。


ええと、あほなツッコミばっか入れてますけど、勘違いなさいませんよう、このお話はシリアスベースです。
幼少期に神父様に受けた惨い仕打ちとか、トラウマの克服とか、翼の生えた人たちを協会から解放するとか、中世ヨーロッパ的なイベントがそこら中に散らばっているのです。
こりゃ、天使憑きまで読まないことには全容が明らかにならないかもしれません。


とにかく現代舞台のファンタジーではあるんですが設定ぶっ飛びまくりで、舞台を飲み込むのが結構大変でした。
馴染めば普通のボーイズラブなんで、いつも通り楽しめましたけれども!

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