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天国に手が届く (ディアプラス文庫)天国に手が届く (ディアプラス文庫)
夕映 月子 木下 けい子

新書館 2010-12-09


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ボーイズラブ・レビュー
今更のように医龍のドラマDVDにはまってしまいました。
坂口憲二カッコイイです。

仕事はバタバタしてますが、まあなんとか落ち着きそうな感じです。
ボーイズラブも他ジャンルも読むのは読んでるのに、なかなかきっちりアウトプットできずもどかしい思いがしますが、まあ出来る範囲で。
無理するとろくな事がないですからねー！

さて、この作品がデビュー作だそうです。
そうは見えないけどなー。
ぎこちなさがほとんど感じられなかったです。
後書き読むまで処女作だって気付かなかったくらい。
タイトルも素敵です。

以下ネタバレ妄想注意！


紹介文です。


登山が趣味の会社員・佐和（さわ）は、あこがれの登山愛好家・小田切（おだぎり）に出向先で出会った。 思い切って山に誘うが、小田切の心の傷になっている、亡き有名登山家の叔父・叶の話を持ち出したせいで、冷たく断られてしまう。 ある日、一人でクライミングに来た佐和は、偶然同じ場所に来ていた小田切が原因の落石でケガをする。 彼の罪悪感に半ばつけこむように、登山の約束を交わすが……
孤独な心に寄り添う、天上の恋。

山ですよ山。
登山です、いいなー。
大して体力ないけど私も山登るの好きです。

今回は登山家同士の恋です。
ロープ一本で互いに繋がって命を預け合って頂を目指すわけです。
設定だけで桃色ですね！

男同士の絆とか友情とかライバルとか、たまらんです。
その要素がこのお話には全部はいっててマーベラスなのです。
その先に進んでしまうのはBLの宿命と言うことで……

俺はコイツに恋してるけど、コイツから返ってくるのは友情と信頼だけでいい、でも俺は一生、コイツを最優先にする。

この思考回路がもうね！


萌え滾る。


小田切は叔父を山で亡くしていて、それ以降ずっと1人で山に登り続けてきたのですが、ついにパートナーを見つけたのです。
佐和は佐和で、あこがれの登山家とタッグを組んで、あまりにも楽しくてアタックしてくる女性社員など目に入りません。

素晴らしい相思相愛フラグがあちこちに林立して、予想に違わずそのへん全部攻略しながら、こうなるに違いない！　という花道をガンガン進んでくれるこの爽快感。

スーパー攻様も超絶美形受もいないですが、男同士の絆は何にも勝る燃料です。
夜中に目が冴えて大変でした。
誰も鎮火してくんないんだもんなー。


しかし初めてが山の頂ってのがもう……！
私は富士山の山小屋の空気の薄さとか寝心地の悪さとか思い出して、登山家って肝が据わってるのねと感心してしまいました。
彼らは自分たちで張ったテントの中でですけど、必死で声殺さないと 、薄布の向こうを他人が闊歩してるんですよ。
初っぱなからスリル満点ですね！
しかも下山まで１日置かないと駄目なほど容赦なくやる小田切。
自重しろよ。

山の情景とかもきれいに描写されていて気持ちの良いお話でした。
また温かくなったら私も山に行こうかなー。

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