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ボーイズラブ・レビュー
昨日の人事発表でなんと異動になりました。
いやー、びっくりした。
カタログの編集って社内でも割と特殊業務に入るのであんまり異動ってないんですよね……左遷以外では。
幸い左遷ではなかったのですが、紙媒体じゃないところの編集責任者にされました。
昨年、減った人員の穴埋めのためにあちこちから手を借りて、代わりにあれこれ手伝ってたのが上にバレたらしいのですね。
まあ紙媒体作るのも楽しいけどwebも楽しいのは知ってるので、ぼちぼち引き継ぎなど頑張ります。
社内の空気目指して抜ける手は全部抜いてたはずが何でこーなった。
さて、町屋はとこさんと榎田 尤利さんのコラボの小説版です。
他ジャンルはともかくボーイズラブで作品リンク、キャラリンクは良くあることですが、作家2人で小説+コミックスという本格的なコラボは、そんなにないんじゃないかなと。
最近、ちょくちょく出てきている気はしますが、このまま流行になるんでしょうかね。
先行してコミックス版の恋とは呼べないが出版されております。
カップリング違いのコラボ作品。
コミックスもなかなか大変な恋でしたが、小説も一筋縄でいきそうにありません。
以下ネタバレ妄想注意!
紹介文です。
―昔、あの耳をよく噛んだ。イヴの夜、実業家の橘高が10数年振りに再会したのは、唯一手に入らなかった男・サガン。2人は一夜を共にするが、朝にはサガンが姿を消す。その後、橘高は復縁を迫るが、つれない態度を取られる日々。しかし身体だけなら…と言われ、橘高はサガンを再び抱きしめるが…。愛したい男と愛さない男―大人なぶんだけむずかしい恋愛。人はそれでも、どうしようもなく…恋に落ちる、珠玉のコラボ作。
攻は、まあよくいるスーパー攻様の控えめバージョンです。
財閥の跡取りとかどっかの王族とかではありませんし、島丸ごと買い占めたり、誕生日プレゼントがスキー場の別荘とかでもありません。
仕事の出来る、そこそこお金のある会社社長の息子です。
仕事は複数の飲食店経営。
女好きで飽き性の浮気性で、自信家の両刀イケメン。
ほら、一般的な攻でしょう?
そんな彼が口説こうといているのが、学生時代に身体の関係だけだった男の後輩です。
サガン。
またこれが頑固でゲイで心理学者で、二度と自分で恋愛なんかしないと言い放っているくせに恋愛エッセイ本とか出しちゃう扱いづらい受様です。
物は残るからイヤだとちょっとしたプレゼントも突き返される、本気で口説いても身体しかいらんと突き放される、隠し事はする、そのくせときどき、とんでもなく色っぽく誘いを掛けてくる……。
なんと追いかけ甲斐のある男でしょうか。
攻様は狩人となってあの手この手で追い上げますが、するするとすり抜けられます。
そんな駆け引きに、サガンの亡くなった妻の弟が絡んできます。
女性が駄目なのに姉と結婚して挙げ句死なせたとサガンを追いつめ、怒りをぶつけてきます。
サガンも拒みません。
とにかく、攻様の攻略をかわすようにはいかないし、慰謝料話を持ちかけては逆上されるし、殴られ蹴られで肋骨にひびは入るし、このままだったらヤバイでしょ、という所まできます。
偶然出てきた妻の日記で彼女の気持ちが分かってなんとか話は進みますが、この話はけっこうキツイ。
勢いだけで恋愛できる年じゃない上に、あれこれ抱え込んでるサガンは、ほんとにめんどくさい男です。
その性格も込みで魅力的に見えるのは、たぶん私の好みのタイプだからでしょう。見てる分にはこの手の受は大変好みです。
どうやって落ちていくのかしらとワクワクします。
もう1巻の最後の方ではほとんど恋に落ちてますが、まだまだ素直にはなってないので、この先もう少し攻様は努力を強いられることでしょう。
どこに落ち着くのか、続きが楽しみです。
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アキミ