静かにことばは揺れている (幻冬舎ルチル文庫)静かにことばは揺れている (幻冬舎ルチル文庫)
崎谷はるひ 志水ゆき

幻冬舎 2010-09-15
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ボーイズラブ・レビュー


子供混じりのボーイズラブが好きです。
なんかこう、最終、お父さんが二人になりました的な展開に萌える
李歐とかさ……うん。

このお話は、前作「心臓がふかく爆ぜている」のスピンオフです。
いきなりこれでも大丈夫ですが、前作をふまえた方が楽しい感じ。
↑リンク貼るために前の記事を読みに行ったら、感想より仕事の海外出張愚痴のほうが長くて笑ってしまいました。
よっぽど嫌だったんだな私。
まあ今行けっていわれても嫌だけど。

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。

リラクゼーション系サービスを扱う会社社長・綾川寛二は『子持ちの女装社長』で有名。音叉セラピストの白瀬乙耶に突然キスされた綾川は、妻亡き後、息子の寛のために女装していたが自分はゲイではないと伝える。以降、綾川親子と白瀬は友情関係を築くことになるが、白瀬がふと見せる色っぽい顔、そして純真な顔に綾川は次第に惹かれて…。


子持ちの女装社長×セラピストという、結構変わった組み合わせです。
もちろん出会いは仕事。
でも白瀬はセラピストとして講師に招かれる前からTVに出ていた綾川を知っていました。
そしてゲイだと勘違いしていたのです。

出会い頭の接待でやたら積極的に誘いかけられ、最終キスまでされた綾川。
最初は、いや俺こんな格好でTV出てるけどノンケなんで!
と丁重にお断りするのですが、お断りしたクセになんだか気になる……気になる、あれ、なんかやっぱ好きかも??
という割と罪深い手順で白瀬に惚れていきます。

お家絡みでかなりえげつない仕打ちを受けてきた白瀬は、それに関してトラウマを持っていたり、トラブルを抱えたりとかなりややこしい身の上ですが、なんというか、応援したくなる良い子なんですねー。
健気受って事でもないんですが、純情路線です。
ぶっちゃけ、実際恋愛相手としてはちょっとめんどくさい相手だとは思うんですが、外から見る分には幸せになってね!
という温かい気持ちで応援することが出来ます。

綾川も、亡くした奥さんを心から愛する一本気で不器用なところもある男なので、読んでる気分はまさに保護者。
アンタもうちょっと頑張りなさいよ!!そこはもうちょっと言葉を尽くしところでしょ、うわー、ダメダメ! ……って。

綾川には実の息子がいるのですが、彼も大変よい子です。
寛くんはお父さんが忙しいときに家に来て構ってくれる白瀬が大好きです。

子供に懐かれる受に悪人はいません。

白瀬はヘタしたら綾川よりも彼の子供の寛の方が好きなんじゃ……ってくらい子供を大事に可愛がっております。
紛れもなくパパ。
日頃の教育の成果か、「お父さんが二人」という状況をなんの違和感もなく受け入れている末恐ろしいお子様です。


ボーイズラブ業界において頻発する、

「いい男はみーんな男とカップリング!」

という少子化対策の敵みたいな法則に則れば、3冊目のシリーズは彼が彼氏を連れてくるお話になるかもしれません。 まだ現状6歳児なんで、10年後とかの設定で!
そうなったら大変楽しいだろうなあと思います。

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