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ボーイズラブ・レビュー
この土日はひたすら自分への癒しに全力投球しておりました。
ボーイズラブは、萌補給には最高の素材だと思います。
美容師さんが出てくるBLを読んだ翌日に美容院に行ったら、鏡の向こうの美容師さんが攻さんに見えて大変でした。
以下ネタバレ妄想注意!
紹介文です。
居酒屋で働く環はいつも笑顔で人あたりの良い人畜無害な「いい子」タイプ。けどそれは、同性しか好きになれない自覚と幼い頃のトラウマによる環なりの処世術だった。そんな環の最近の楽しみは、月に一度サロンでお気に入りの担当者・英に髪を切ってもらうこと。男前だけど無口で無愛想な英を、鏡越しにこっそり見つめるだけで幸せな環だったけど!?―。
人畜無害なゲイを心の中で自称する環は、小学生の淡い恋心より儚く消極的な、「心の中で好きな相手を愛でる」なんつー手段で欲求を満たしちゃったりする男でした。
いやもうそれ、草食系通り越して完璧、植物やんね!
という突っ込みをのっけから全力で捧げたいと思います。
月イチで美容院に通うのが目下の楽しみという環は、かなりのオシャレさん。
だって私、だいたい3ヶ月に1回しか行かないよ……。
しかし1ヶ月に1回、好きな相手に髪切って貰ってシャンプーして貰って、鏡越しに眺めて満足って。
もうそれ僧侶にでもなれば……。
生い立ちから人との距離を縮めるのが怖いと言うのもあるのですが、それにしてもなー。
もちろん、眺めるだけで満足して1冊が終わってしまったら読者の立つ瀬がありません。ちゃんと、見ているだけじゃ満足できなくなってくれます。
なんか美容師の英も妙にボディタッチしてくるし、どーなの。
という微妙な期間があって、とあるきっかけで一気に話が進むかと思いきや、うっかり磁石の同極を合わせてしまったみたいにバチンと離れ、そのあともう一回、派手な告白大会があってようやく両思いとなります。
しっかしね。
いくら相手が美容師だからって、個人的に自宅で髪を洗ってもらった後に、
「――濡れた髪、俺以外に見せないで」
とか囁かれてそれを反芻した挙げ句に営業トークだと結論づける環のその判断力は根本的に色々と間違えている!
おかしいだろ、どー考えても、普通の、しかも同性の客にそんなこと言わんだろ!?
このカップル、あちこちで色々と世間一般の常識というか様式美というか、なんかお約束的な空気を学び損ねている気が致します。
英は口べた過ぎる上に、口より先に手が出てしまうしなー……。
実にどっちもどっちなカップルだと思います。
でも大好き。
英が雨の中、公衆電話の壁に指文字で熱烈な告白をするシーンが良いです。
その公衆電話で、環は自分にモーションかけてきてた男の誘いを断ってるんですよー。
ステキだ。
いい男にこんなんされたら即、口説き落とされてしまうわ。
なんだか、あちこちでドキドキさせてくれるお話でした。
同人でも良いから、もっと彼らの世界を覗いてみたいなー。
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アキミ