妹がさっくり嫁に行き、あえなく解体の憂き目を見た押し入れのホモ御殿。
今や妹の部屋は弟へと引き継がれ、そこの本棚の三分の一は私が一般書籍&コミックスで占領している今日この頃。

自室では溢れんばかりのボーイズラブが度々のドナドナにもめげずに山脈を築き、泊まりに来たYが布団で寝返りを打ったらドミノ倒しのごとく雪崩を起こす大惨事……なことになっております。

というのも、ただでさえいっぱいいっぱいな部屋の両脇に本を押しやって布団を敷くわけですが、そこに貸していた本の山がどかんと返却されてきたりしたのです。
もうトドメですよトドメ!


年末までには間違いなく大整理をせねばなるまい、とさすがの私も決心せざるを得ない状況なわけです。


そんな中、文字通り本に囲まれながらYはぼそっと呟きました。

「ウチにホモ御殿、再建する?」


私「…………」


確かに、Y宅には使ってない部屋がある。
2部屋ほどある。
……やるか?

私は一瞬のうちにシミュレートしました。

①部屋の寸法を正確に測る。
②今ある荷物を整理する。
③天井までの高さの本棚を壁3面分、特注する。
④届いた本棚を組み立てる。
⑤Yの車(ステッ○ワゴン)で数往復して本搬入。
⑥ホモ御殿スーパー、完成。

…………落ち着け。
その後の展開も考えるんだ。

⑦ある程度、BL本が溜まる→移動
⑧もちろんYも買う。買ってどんどん収納。

⑧ホモ御殿スーパー、収容限界冊数を突破(たぶん2年以内)


一般的な財力を持った腐女子ほど手に負えないものはないかもしれません。
とりあえず、この提案に飛びつきかけた数秒後にはオトナの判断で自重しました。

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