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ボーイズラブ・レビュー
沖さんの表紙でした。
相変わらず美しー!
印刷、きれいに薄紫が出てました。
そして何か妖しい!!
弟に、「またボーイズラブか……」
と表紙をちらっと見ただけで呟かれるレベルです。
「また」にアクセントつけてんじゃねー!
おめーが集めてる美少女画像のフォルダプリントアウトして机の上に置いておいてやろうか。と、たまにこっちからもいじめてみます。
個人所有のパソコンがない弟はちょっと可愛そうかもしれません。
内容は、適度に切なくて痛くてけっこう好みでした。
うん、年下攻に軽くはまりそうです。
以下ネタバレ妄想注意!
紹介文です。
本当は、たった一度でも会ってはいけなかった―三年間の記憶がない天才青年と、美貌のキュレーターの出会いがもたらす封印された幻の恋の行方は―。センシティブ・ラブストーリー。絶大な人気だったにも関わらず、僅か二年で姿を消し「幻の画家」と呼ばれている正体不明画家・アルファ。その作品を多数展示するミュージアムの若きチーフキュレーター・津田史生の元を突然訪れたのは”ギフテッド”と呼ばれる天才児・緒方瑛だった。瑛がアルファの作品の所有者であり、史生が代理人であることを示す書類を持つ彼は、事実を知りたいと執拗に史生にせまり・・・。
大怪我が元で記憶をなくした少年が、幼児レベルまで退行し、その代償として希有な絵の才能を発現させます。
その絵をきっかけに彼と知り合った津田。
あっという間に有名になった謎の画家がの正体が、まさか17の身体に6歳児の知能レベルの少年とは思っていなかったので、最初は相当驚いてました。
が、絵が好きになり、あまりに素直で純粋で一途な彼自身にも惹かれるようになり、きっかけがあったらもうなし崩しでした。
身体の関係を持ったときは12歳くらいまで回復していたらしいですが。
どっちにしても若干アウト気味です。
記憶喪失の少年との恋です。
めっちゃ危ういです。
でも、いつかなくす可能性が高くても愛しちゃったんだから仕方ない。
思いの外早く記憶が戻り、記憶喪失だった時の記憶はすっかり忘れ、絵も描けなくなった時、津田は全てを自分の胸にしまって少年の前から消えます。
なのに、少年の方から津田を見つけ出して迫ってくるわけです。
もう、ストーカースレスレなしつこさです。
結局のところ、記憶を失っていたときのことを話すことになり、記憶が無くなってもやっぱあんたの事が好きだわ、ということで元の鞘というお話なんですが。
とにかく同じ相手なんですが、違う相手みたいなものなんです。
記憶喪失だった時の、天才的な絵を描く純粋な、津田が愛した少年はもう二度と戻りません。
戻らないのに、本人は目の前にいる。
その本人が、津田のあられもない姿をスケッチしてある思い出のスケッチブックを見つけ出して、過去の自分に嫉妬して無理矢理関係を持ってしまったりするのです。
なんかこう、かなり複雑な喪失感だろうなーと思います。
記憶の戻った少年が、かなり悪ガキというか本能に忠実で理性より衝動が勝ってしまうタイプだったので、じめっとした事にはならないのですが、津田の気持ちを考えるとかなり切ないお話でした。
天使の梯子がモチーフとして出てくるのがなかなか素敵です。
村山由佳さんの小説ではタイトルになってたんですが、雲の間から光が差し込んでくる自然現象、実際見ると結構きれいです。
色鉛筆であれを芸術的に表現できるって相当凄いです。
アルファが描いた絵、見てみたいなーと思わされました。
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アキミ