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ボーイズラブ・レビュー
10月に入りました。
恐ろしいことにあと3ヶ月で今年度が終わってしまいます。
ひえー。
光陰矢のごとしな日々を横目に、秋の夜長にボーイズラブ。
この季節になると、月の光でひそやかに読みたい本もある。
と帯に謳ったかつてのルビー文庫を思い出します。
あのころはボーイズラブじゃなくてJUNEだったか……思えば遠くに来たものです。
この作品はまさに、月の光で~なお話でした。
ちょうど今日はお月見ですし、もう一度じっくり読み直すのも良いかもしれません。
以下ネタバレ妄想注意!
紹介文です。
「俺だけ見て、俺に話して、俺だけに優しくしてくれればいいんだよ」
四年前、白倉梓朗は幼馴染みで誰よりも大切な麻也を守るため、留学を決意した。 そして今日、麻也のもとへ帰ってきた。 けれど、梓朗の留学を裏切りとしか考えられなかった麻也は 「一生おまえの顔は見たくなかった」と梓朗に告げる。 一緒にいることに馴れすぎていたふたりの別離。 それは互いに不安とより強い独占欲を抱かせもした。 麻也を誰よりも理解しているのは自分だ、 絶対的な自信を持っていた梓朗だが・・・!?
幼なじみ同士が恋を成就させるお話です。
ちょっと行き過ぎた執着心がチャームポイントの本作。
攻は、幼少時のトラウマのせいで、色事全般に拒否反応を示すという、BL業界では超珍しいタイプの男でした。
逆は結構あるけど、攻がこのパターンって言うのは新しい。
まぁ、逆に言えば目新しいのはそこだけで、あとはオーソドックスな展開ではあります。
しかし攻。
抱く気もないくせにものすごい執着心を見せてくれます。
相手が自分にだけ気持ちを向けていてくれないと嫌って、あんた、母親から離れられない赤ん坊かよと。
三歩離れて座って待ってろ!
と言いたくなる鬱陶しさですが、受も受で、こっちは色事込みで攻にやられてるので、独占されることが一種の快感になってます。
……こんな書き方したら、どんだけ熱々のバカップルだよ! となりそうなもんですが、そーいうことにもならず、相変わらす淡々とした静かな地の文が押さえになって、良い具合に落ち着いております。
派手な起伏もなく、でも読んでいて眠くなることもなく、まさしく月明かりの下で静かに読みたいような本でした。
これはSHYですが、ルビーもちょっと懐古趣味を発揮して、あの帯と、それに似つかわしいお話で何冊か出してほしいなー。
↓WEB拍手です↓
アキミ
榎田さんの新刊とどっち買おうか一瞬迷ったくらい好きな作家さんです(でも榎田さんにしました
橘さんの文章って結構淡々としてるんだけど、どこか惹かれますv
「専属契約」が一番好きかもしれないです♪「つまさきにくちづけを」も好きでした☆