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光さす道の途中で (幻冬舎ルチル文庫)光さす道の途中で (幻冬舎ルチル文庫)
杉原 理生

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ボーイズラブ・レビュー


これから修羅場突入!
と言う時期に、後輩がぶっ倒れました。
あああ。私もぶっ倒れたい。

とりあえず冷静になる為にジムで一汗かいてサウナで瞑想してきました。
のぼせました


波乱に満ちた明日を簡単に予想させてくれるマイ日常と違って、このお話は切なくちょっと哀しくてやりきれないほろ苦い三角関係を淡々と物語ってくれました。


以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
真野は、親友の栗田に紹介された高東のことが自分でも不思議なほど苦手だった。奇妙なバランスのまま、仲のいい友人として高校生活を送る3人。その後、他県に進学した栗田とは次第に疎遠になり、同じ大学の真野と高東は距離を縮めていく。ふたりは互いの気持ちに気付くが、高東は時折見せる態度とは裏腹に、何故か真野と一線を越えるのを拒んでいるようで…。

そもそも、受が鈍感すぎるのが悪いと思うんですよね、うん。
親友だと思ってた男が実は自分に懸想していたって、あーあ。気付いてやれば良かったのに!

……まぁ、普通のノーマル男子高校生は、まさか自分の友達が自分に恋してるなんて気付きはしないとは思うんですが。 皮肉にも、友達関係だった二人の間に新しく入ってきた男が、先に気付いちゃう。 なぜなら、彼は自分も受が好きだったから! でも、しおらしく身を引こうとするわけです。
友達同士がくっついて恋人になって幸せになってくれるなら祝福しようとか、殊勝なことを思っちゃうんです。

個人的には、親友を取られた……と思って男相手に友情ヤキモチを焼く受が可愛くてツボでした。


そんなこんなの青春時代。
時は過ぎて大学生になり、栗田は関西の大学に進学してしまいます。
物理的な距離感がそのまま心の距離にも繋がる――なんか遠恋してる恋人同士みたいですが、他に言いようがないくらい、まさにそんな感じなんですよねー。
栗田もさ、若いんだからここは思い切って告白しておけば良かったのに!
と読みながら何度歯ぎしりしたことでしょう。
まるで世話焼き好きな仲人おばさんのような思いを抱えながらの読書です。
まぁ、モノがボーイズラブ小説なんで、仲人とかちょっと無理なんですけど。

結局、栗田は親友に告白できないまま事故って鬼籍に入ってしまいます。
え、ちょっと、えええっ!? そんなあっさり!
というぐらい、彼自身の死はあっさり描写されてしまいました。

困ったのは、二人が幸せになってくれるなら俺は身を引こうと思ってた攻です。
格好いいこと言ってウダウダしてたら、いつのまにか恋のライバルは手の届かないところに飛んでいってしまったのです。
あっちゃ、思い出相手に戦うんはキッツイわ、となり、身を引きかけます。

すごい草食動物っぷりです。

ここで受が、攻を引き止める勇気を振り絞ってなかったら、向こう2冊くらいはグダグダやっちゃって肝心の肌色シーンにたどり着けなかったに違いありません。
グッジョブ受。

手放しでよかったねー!
とは言えないものの、とりあえず二人がくっついて良かったです。
きっと栗田はあの世でハンカチ噛みながらも喜んでくれていることでしょう。

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