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堕ちゆく者の記録堕ちゆく者の記録
秀香穂里

徳間書店 2009-01-27
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ボーイズラブ・レビュー


気付けばこの月発売のキャラ文庫をコンプしていたという珍しい現象が起きてました。
だいたい、買っても1冊か2冊かなんですが。
たまにはこういうこともあるってコトですね。

なかなか刺激的な設定なのです。
帯のアオリには、

「今日から君をAと呼ぶ。――自分の名前は忘れるんだ」

成人男子を拘束して、思うまま再教育を施したい
(以下略


どんな教育する気やアンタっ!?
と思わされたら負けなんでしょうか。
私はいつだって喜んで白旗あげますよ!


以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
『9月1日、俺は目覚めると、檻の中に囚われていた―』ある日突然、勤務先の青年社長・石田に監禁されてしまった、デザイナーの英司。「今日から君をAと呼ぶ。これは三十日間の実験なんだ」石田は1冊のノートと鉛筆を渡し、日記を書けと命じてきた。名前と自由を剥奪され、身体も精神も支配される―官能と狂気に晒されて、人はどこまで理性を保てるのか、衝撃の問題作。

ラチって閉じ込め、ゴー○ンの三連コンボオプションは割とよく見る爛れたボーイズラブ業界ですが、それメインとなるとがくっと数は減ります。
このお話は、まさにこの三連コンボで1冊が埋まっている作品でした。

仕事のご褒美で1ヶ月の長期休暇をもらったと思って浮かれていたら、なんか社長宅の地下に閉じ込められていました、と言うぶっ飛び設定。
地下に檻ですよオリ!
思わず銀と金の蔵前編を思い出してしまいましたが、さすがにそこまでではなく、服は着てましたしトイレも行かせてもらってました。
その代わり、ジャンルがジャンルなのでちょっと乳首にピアスされたり裸に剥かれて社長においしく頂かれるという別方面のオプションが充実しておりました。
まぁ、受には嬉しくも何ともないオプションですけれど。

まぁ、あれですね。
任された仕事が大成功したからって1ヶ月の休暇って!!!!!
うらやましすぎるだろそれは。
うまい話には裏があるって、そーいうことわざがあるでしょ!
1ヶ月、羽を伸ばすつもりが、どこをどう間違えたのか檻の中で監禁プレイ。
それ多分てか絶対、通常勤務よりしんどいですから!
特別手当、つくといいね、A。


とにかく、見た目はやり手の社長のくせに内面歪みまくってる社長のイカレっぷりがたまらん。おまえは何様やねんと。
しかも、変に理性はあるもんだから、部下を閉じ込めても割と優しかったりするんですよね。一緒にトランプしたりとか
緊張感があるんだか無いんだか。

で、最後はなんかAが飼い慣らされて、いったん逃げ出した者の自分から戻ってきて、

「俺を、閉じ込めて下さい」

って言っちゃった!
ええええええええええっ!?
そんなん有りッスか。
社長歪んだまま!? 心を入れかえて明るい未来へGO! とかじゃないの!?


ある意味終わり方が一番衝撃的でした。

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