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邪道 比翼連理(下) (講談社X文庫―ホワイトハート)邪道 比翼連理(下) (講談社X文庫―ホワイトハート)
川原 つばさ 沖 麻実也

講談社 2007-12-27
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ボーイズラブ・レビュー


既刊の感想はコチラ

久々のフライングゲットです。
久々というか、ボーイズラブ、一般書籍含め社会人になってから初めてですよ。
秋に出るはずだった邪道の新刊。
確か去年も冬コミ前に新刊読んだような気がします。

クリスマスだし、仕事の〆切も終わったし、忘年会も何とかこなしたし、あとはもう楽しいことだけ! の年末です。


楽しくないのは当の新刊の内容だけです。
前回に引き続きのストーリー展開なので、覚悟はしてました。
新書では一度通った道ですしね……。
でもでもっ! 表紙ですでに泣きそうなんですが。
アシュレイがボロボロの桂花抱きかかえて号泣してるんです。
く、黒い。そして痛い。
昔なら考えられなかった構図です。
(なにしろアシュレイは魔族である桂花が大嫌いで、顔を合わせるたびに殺そうとしていたわけですから)

以下ネタバレ妄想注意!


柢王が亡くなってからのお話が始まっていきます。
アシュレイは親友の仇を討つたびに、恋人であるティアにも内緒で独自に動き始めます。
アシュレイと共生中の氷暉だけはすべて知っています。
氷暉の協力を得て、霊界の事を調べ、閻魔大王の背信行為を暴こうとするアシュレイ。

いや、彼は成長しましたよ。
昔はただのやんちゃ坊主だったのに、今では周りをいたわって動けるし、自分に何ができるかをちゃんと考えて実行する強さも備わってきました。
男の子の成長は眩しいくらいに鮮やかです。
色々な物の見方ができるようになって器の広がったアシュレイは、今では桂花とも上手くやっていけてます。

で、恋人を亡くした桂花は、そうするのが当然だというくらい自然に、生きる為に必要な食事を絶ち、身体が衰弱するのに任せてしまいます。
やっぱりそうすると思ってた、思ってたけど悲しいなぁ。
吾はあなたがいないと生きていけないなんてことを大真面目に叫べるほど純粋で一途な桂花なので、柢王に殉じるのは息をするくらいに当たり前のことなのかも知れないです。

ティアは柢王の尊厳を守りつつ彼の希望に最大限添えるように、東の王族と駆け引きをし、その他にもアシュレイと柢王が魔界でやらかしたあれこれのフォローに動きまわります。

そして発覚する柢王の魔族憑き。
なんとアシュレイの姉が囲っていた占い師の少女が、冥界教主に操られて柢王に憑いた魔族のことを投書してしまい、しかも閻魔大王まで柢王の身体のことを東にバラしてしまったのです。
それを知ったアシュレイはシャーウッドのところに駆けつけますが、正気に返って自分のしたことを思いだした彼女は、その場で自害。
彼女を愛していたグラインダースはもう半狂乱です。


……もうさ、閻魔大王とかさっさと寿命尽きて死ねばいいよ。
1万年とか2万年とかなくていいからさ。さっくり逝ってしまえばいい。
色ぼけた挙げ句、息子に迷惑掛けまくって守るはずの世界を引っかき回して、それにすら気付けず敵に掘られて良い気分になってるダメ親父なんかに存在価値はありません。


そして迎えた柢王の国葬。
ここで最大の悲劇が起こります。

魔族憑きなんて恥さらしをっ! と怒り狂った柢王の兄貴達は、柢王の身体を別物とすり替え、本体は粉々に砕いて処分してしまおうとするのです。
ここにきて、大人になったなーと冒頭で私を感心させたアシュレイはぶち切れました。
もー完全にプッツンきてます。
なんと式典の場に炎の霊獣と水の龍を呼び出して東の次期国王を襲わせ、右肘から下を食いちぎらせてしまいます
原形があれば何事もなかったかのようにくっつけられる世界でも、くっつける物自体が消えてしまったらどうしようもないはず。
いやもうアシュレイ、君は素晴らしいよ!
私の気分としては、右肘といわず頭から食いつかせて人生ごと消し炭にしてやってもお釣りがくるくらいなんですが。これで多少の気は晴れました。

式典の現場に暴れる霊獣を放置したまま、アシュレイと桂花は阻止すべく処刑現場に急行します。
東の兵士達は、顔を隠され身体が柢王のものであると知りません。
あくまで仕事の邪魔をする魔族を排除しようとします。

――その結果。
桂花は東の兵士に串刺しにされます。
出血多量で死にそうになりながらも、切り飛ばされた柢王の腕にティアの守護がある腕輪をはめて……そのまま冥界教主に攫われました。
アシュレイは柢王の腕以外のすべてを自ら放った炎で燃やし尽くします。
(ここで出てきた、王族の炎を水撒きホースで消火してしまった謎の人物って誰……? こんなん知らんよ!?)

桂花は柢王の腕を盾に取られ、最後の最後で生に執着して冥界教主の手に落ちました。


で。
ここで。
待て次巻。
うっへーーーっ!! 次っていつですか!?
次から(たぶん)新章が始まるわけですが……その次っていつ!?

この悲惨な状況から、いつになったら抜け出せるんですかーっっ!!

今回はイラストもほとんど描き下ろしだったわけですが、もう痛々しくてどうしようかと思いましたよ、血まみれで泣きながら柢王を求める桂花とか!


帯には「耐え難き喪失を乗り越え

って書いてあるけど、ムリムリ!
まず私が乗り越えられません
少なくともラストに来るというハッピーエンドまでは悲しいまんまです。
そしてきっと、ハッピーエンドでお話が終わったあともこの辺は絶対読み返せない。


つーかね。
メインメンバー4人のうち2人が死亡(メインカップルがひとつ消滅)して、そのうちのひとりは死んだ後も敵の手に落ちて操られ……って、この状況からいったいなにをどう転がせばハッピーな最後が迎えられるんでしょーか?


ちなみにこの巻と前の3冊の計4冊でサービス本がまた出るらしいです。
前回より艶っぽい内容で、沖さんのイラストも艶っぽくなるとか。
年明け15日以降に早速申し込もう。いやぁ楽しみです。
しかもメルマガも限定3回で始まるし、CIELではミニイラスト集がつくし、コミックス最終巻も春に出るし、いやー、邪道祭りですね~!

この勢いに乗って小説の新刊も早めに出ますように……。

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