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G線上の猫 第3集G線上の猫 第3集
宮城 とおこ

大洋図書 2007-09-01
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ボーイズラブコミック・レビュー


宮城とおこさんといえば、私の中ではその昔、コバルトでシリーズになっていた「ちょー美女と野獣」というファンタジーな作品のイラストを付けていた作家さんです。
そ、それが……ボーイズラブも描いておられたとは。
はじめに見つけた時はちょっと驚きました。
……といっても、1巻が出たのって数年前とかなんですが。
何年越しの完結なのか、数えるのも虚しいくらいかかってます、3冊出すのに。

相変わらず淡い色使いで、繊細な感じの絵です。
表紙だけ見たらジャンルとかちょっとわかりません。
致してるシーンも、とってもお上品です。
苦手な人でも多分問題なく読めるかと。

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。

音楽学校でバイオリンを専攻する高校生・理也は、著名な音楽家を両親に持ち将来を嘱望されている。 だが、理也には誰にも言えない秘密があった。 それはもうひとりの自分・・・ その秘密を知り、理也を守ろうとする大学生・篤志。 理也の憧れであり、複雑な存在の先輩・香坂。 奔放な理也は篤志に惹かれ、優等生の理也は香坂に惹かれる。 ふたつの感情に揺れる理也だったが・・・ 感動のクライマックス!!

父親に虐待まがいのバイオリン英才教育を施されたせいで二重人格になってしまっている理也と、彼を取り巻く人々のお話です。
やりすぎは良くないよとーちゃん。
というか、自分のコピーロボット作ってみようと子供を見て思うってさ。
どんだけ自分の演奏家としての腕に自信持ってるんだよアンタ。
この人格破綻クソ親父は間違いなくナルシストだと思いました。
犠牲になった理也はいい迷惑です。

彼の2つの人格は、お互いを怖がってたり鬱陶しがってたりしますが、知らないうちに「2人いる」という安心感が生まれていたようです。
白人格がいなくなった時の黒人格の慌てようには、ちょっと萌えました。
黒、可愛い。
ちなみに彼らはそれぞれ別の人を好きになりますが、人格統合された際、黒が好きになった篤志とゴールイン。

全部が全部ハッピーエンドってことにはなりませんでしたが、読後感爽やかで良い感じでした。
爽やか青春ボーイズラブです。


……でもさらっと爽やかすぎて、三巻買った時、きれいさっぱり! それまでの話忘れてたんですよね……。二重人格設定すら思い出せない始末でした。
というわけで、三冊一気読みして、ちょっと得した良い気分です。

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