王子隷属 1―仙狐異聞 矢城 米花 二見書房 2007-08 売り上げランキング : 9497 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ボーイズラブ・レビュー
設定買い、と言うのがあります。
私はわりとこれが多いのです。
「ファンタジーで異種間恋愛」
とくれば、よほどイラストが苦手でない限り買います。
この作品はまさにそれ。
表紙のイラストからもうすでに異種間恋愛。
だってネコ耳ワイルド攻に黒髪長髪美人が組み伏せられているんですものっ!
(ちなみにネコ耳だと思ってたら狐耳でした)
以下ネタバレ妄想注意!
紹介文です。
綺国の第一王子だが妾腹の身分である蔡紹維は、弟の勇圭と共に逃げる途中に魔物に襲われ、仙狐の朱炎流に命を救われる。だが、精気を得るためと無理やりに犯され、毒に倒れた勇圭を助ける代わりに紹維は炎流の性奴隷になる取引をすることになり--。仙狐の炎流に隷属する契約を結んだ王子・紹維の運命は--!? 中国ファンタジー・第一弾! 書き下ろしは炎流と仙人・伯子鳳との出会い『仙狐囚縛』。
ええと。
扉絵で受が盛大にM字開脚していて仰け反りました。
カバー付けて下さいって言わなくてホントに良かった。
ちなみにこの作品、のっけからいきなり受がゴー○ンされてます。
まさにカラダ先行・ファンタジーボーイズラブ……的確だけど長いな……。
(略したらカラダ先行・FTBLとか? なんのこっちゃわからんけど)
受は中華風の国の王子様なのですが、反乱軍に都を追われてしまいます。
で、人間から逃げ切ったと思ったら今度は魔物に襲われ、美味しく頂かれそうになっているところを仙狐である朱炎流に助けられるのです。
……助けてもらった後で二次被害に遭ってますけど。
展開に関しては特に突っ込むところがないのです、受けが捕まって敵にまわされるところまできっちり王道です。
そもそも朱炎流、考えなしのアホで節操なしです。
オブラートに包めば、直情径行型の性格でなおかつ本能に忠実という感じ。
でも不器用に優しいところがあったりするので憎めないという、仙とは思えないほど人間くさい生き物なのです。
このタイプ、嫌いじゃないんですよね~むしろ好き。
でもしゃべり方が砕けすぎです。
そのへんのコンビニにウ○コ座りでたむろしてるヤンキーみたいなんですけど! もうちょっと、ほんのひとつまみでも良いから威厳とかあったら(私の好みに合致するという意味では)完璧なのになー。
受が溺愛している弟の王太子は、正直なところどーでもいいです。
受はやられっぱなしのように見えて、実は強か。
ちゃっかり自分の身体をエサに炎流に弟を守らせるよう契約を結んでしまいます。
でも契約だから! では済まない域に当たり前のようにどっぷりはまっていくのは、もうお約束と言うしかないんでしょうか。
どうやらこの受は弟に対して何やら負い目があるらしいのですが、それはこの巻では明かされません。
炎流が記憶を覗く術を掛けたところで1巻が終わっているのです。
いやもうなんか、びっくりですよ。
呪文を唱えて、受の記憶が意識に流れ込んできた。
以下待て次巻!
ですから。
なんかもう、次ページめくったら、普通にその流れ込んでくる記憶が書かれてるのよね?
と疑いもしないほどナチュラルで、余韻のよの字も見あたりません。
なのに、次に始まるのは書き下ろしだという番外編。
いやちょっと!
ヒキとか言うレベルじゃないんっスけど。
番外とか書いてる場合じゃねーだろー。
いくらなんでも唐突に終わりすぎです。
↓WEB拍手です↓
アキミ
BL界には魅惑的な言葉がいっぱいあるんですね。
オヤジが入っているわたしには、一瞬、
青田買い、ファンタムで異業種交流、ケイキ先行
と、読めてしまいました。
まだまだ修行が足りません。