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篝火の塔、沈黙の唇 (幻冬舎ルチル文庫 け 1-1)篝火の塔、沈黙の唇 (幻冬舎ルチル文庫 け 1-1)
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ボーイズラブ・レビュー


よ、読みにくい。
文章がヘンとか言葉の意味が分からないとかではないのに、なぜかすごく読みにくい。
読みにくいのに最後まで読まされてしまった……。
なんかちょっと負けた気分です。
立て続けに新人さんの本を読んだのですが、前の1冊とは水と油でした。
わりと軽めでラリパッパなのがあしなが王子様だとしたら、今回のこの作品は、結構重めで痛い切ないの二重縛りです。

しかし困ったことに痛いのも切ないのも主従も大好物なんですよね。
ボーイズラブ作品にしては厚みがあるのですが、きっちり最後まで読んでしまいました。イラストと作風が絶妙にマッチしていてい良い感じです。
……読みにくかったけど。


以下ネタバレ妄想注意!


島の灯台に幽閉され、腹違いの兄達の慰みものにされている椿は、敷島子爵家の嫡男として生まれた。しかし生まれてすぐ盲目となったため、家を継げず、今は兄二人に嬲られる日々を送っている。ある日、椿のもとに十左という男がやって来る。十左は椿を救おうとしたとはいえ、椿から父の庇護を奪った男だった。名を隠し椿の世話係となった十左は、兄達に仕込まれた薬で苦しむ椿を慰める。やがて二人は心を通わせ始めるが…。

うわー、しょっぱなから近親相○+強○+監禁の三連コンボですよ。
正妻・妾が絡んだ跡目相続争いに巻きこまれた正妻の息子・椿が今回の受です。
最後に生まれた椿は何と自分の母親に片目を突き潰されるという悲惨な仕打ちを受け、将来好き合う男に実の父親を殺され、あれよあれよと言う内に妾の産んだ兄たちによって灯台に閉じ込められてしまうのです。

その灯台で兄貴二人のストレス発散に使われ、えらい目に遭っている椿。
そこにやってきた新しい下男こそ、椿の父を殺した男なのです。
恨みつらみと愛憎入り乱れの紆余曲折を経て、跡目争いの大元の家は破産の挙げ句にお家断絶、兄貴二人は借金のカタに弟を売り飛ばそうとするも失敗して這々の体で逃げ出し、灯台にはもはや補給されることのないわずかな食糧と、椿、千代、十左の三人。
食い扶持を減らすため老いた千代は海に身を投げ、残された二人は飢え死に寸前で迎えに着た正妻の実家の家人に救われます。

そんなあれこれの内に椿と十左はしっかりできあがってしまうわけです。


とりあえず、読み応えはたっぷり。
しかしですね……この話の痛いは、胸キュンの痛いではなくて、肉体的にリアルに痛いのです。
兄貴どもは弟の泣き顔もたまらんというヘンタイで、色んなところを針で突いてみたりくじってみたりと好き放題やらかします。愛のあるゴー○ンじゃなくてもはや虐待レベルの仕打ちです。
痛い痛いっ!
読んでるこっちが痛いわっ!!

なんか途中経過は色々ありましたが、最後はハッピーエンドです。
あと、ネットに期間限定で文庫のその後が載ってます。
ここから読めます
リンクが切れていたら終了していると言うことで。

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