ある晴れた 昼さがり 古本市場へ つづく道
愛車が ゴトゴト 本を 乗せてひた走る
ものを言えない 本にさえ
売られてゆくのが わかるのだろうか
ドナ ドナ ドナ ドナ ごめんねごめんね
ドナ ドナ ドナ ドナ でもストーブが恋しいの


ううっ、寒いんです。
でももう今年は炬燵を諦めました。
どう頑張っても出せそうにないのです。

ホモタワーに加えて、積ん読用の本棚(もちろん買った直後から満員御礼)なるものまで購入してしまったので、炬燵を出してしまったら私は部屋の入口からベッドまで辿り着けないのです。

というか今の私の部屋の状況では、ストーブすら出せません、危険すぎて。
そういえばここのところ、本の整理を怠っていました。
非常に気が進まない作業ですので、精神消耗が激しいのが理由です。

でももう無理。
この寒さには我慢ができないので、せめてストーブが出せるようにしよう。
と決心しました。
しかし、始めてみて気づいた……。
この「せめて」に至るまでの作業量の半端なさに。

そもそも買っている量が半端じゃないのです。
しかし収納場所は学生時代からたいして増えておりません。
そりゃあふれますよね。
足し算引き算の世界です。
小学生でも分かる理屈です。

こうなってくると、お互い収納場所が臨界点を突破している姉妹の間で醜い争いが勃発致します。


「姉さん! 借りてた本と姉さんがまだ読んでない本、纏めて部屋に持ってくから! 段ボール箱いっぱい!!」

「冗談! そんな場所ないわ!! おまえこそ私の部屋に放置していった大量のボーイズラブ、今度こそ纏めて引き取ってもらえるんでしょーね!?」

「ええええ~っ、ムリムリ。ホモ御殿ももういっぱいやのにどこになおせばいいんよ」

「んなもん知らんがな。こっちもいっぱいいっぱいよ!」

「いっそYちゃんに……」

「アホ、Yの部屋なんか私らより狭いわ」

姉妹揃ってボーイズラブ物置と化したYの部屋を想像し、ちょっとばかり反省。
やつは仕事柄、寮暮らしなので収納などないに等しい環境なのです。
彼女の蔵書を引き受けることはあり得ても逆はない……のです。


かくて私の頭ではドナドナがエンドレスで流れ続け、売られてゆく哀れな本達を選んでいるのでした。

ドナドナ……。

    ↓WEB拍手です↓
   web拍手