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ついこの間、携帯電話を買い換えました。
というのも、裏側の基盤を保護するカバーがいつの間にか外れて紛失してしまい、いつデータが吹っ飛ぶかわからないという、かなり困ったことになってしまったのです。

壊れる前に買い換えろ。

というのが、すべてのデータを吹っ飛ばして地獄を見た妹からのアドバイスでした。
で、もう学生じゃないので学割がきかなくても関係ない!
ということでauのWINシリーズを購入。
ついでにダブル定額にもさくっと加入。

ここまで環境が整ってしまったら、もう考えることは1つです。


このケータイでちゃんと読書できるのか


もちろん機能の話ではなく、快適な読書ライフが楽しめるのか、ということです。
探してみたところ、ボーイズラブ小説専門のサイトもいくつかありました。
会費制のところ、1冊いくらでお金がかかるところと色々です。

手始めに、章立てが細かい「生協の白石さん」を購入してみました。
データで購入する利点のひとつは、紙媒体より数百円も安いと言う点です。
(ちなみにパケット代本のデータの料金とは別。パケット定額制に加入しないと、本1冊ダウンロードするだけで3000円くらいかかるらしいです。紙の本が何冊も買えます。)


で。
専用アプリをダウンロードし、読み始めたのですが……。


ううう~ん。
縦書きなんですよね。
そりゃ、基本的に日本語の小説は縦書きですよ。
でも、ケータイって普通は横書きじゃないですか。
というか、画面を使ってあれこれする場合、表示はほとんど横書きです
。 アプリには横書きに変更するショートカットキーも付いていましたが、生協の白石さんは縦書き固定らしく、設定変更は出来ませんでした。
なんつーか、ものすごい違和感。
画面では横書きで読みたいと思いました。
この短い問答集(学生の質問や問い合わせに生協職員の白石さんがユニークな回答をしていくという本なのです)でも結構なストレスです。
原稿用紙数百枚の物語をケータイで追いかけられるのか、甚だ疑問に思いました。

そして。
何よりキー操作がダルイ。
文字を追う目の早さに手が追いつきません。


一般的なBL文庫本はだいたい1ページあたりの文字数がタテ42文字×16行の672文字(改行で空白になるぶんは無視してます)。
見開きなのでその2倍の1344文字。
一度ページを捲ると原稿用紙にして3枚強の文字を読むことが出来ます。
その文庫本の見開きページを読むのに、私はだいたい20秒~30秒かかります。

一方ケータイはどうか。
ケータイ1画面に表示される文字はサイズが中(小だと文字が細くて読みにくい)でたった100文字足らず。文庫本の10分の1以下です。
私の場合だと3秒弱でもう次のページに移らねばなりません。
しかも、1行に表示される文字が少ないので非常に読みにくい。

そんなこんなで、中味に集中できません。
これで小説を読むとなると。
ストーリーを味わう前にストレスで投げてしまいそうです。

まだパソコンの電子書籍は良いです。
少なくとも一度に表示される情報量は紙とさほど変わりません。
エンターキーでページを捲るのが味気ないと言えば味気ないですが、場所を取らずに済むし1冊あたりの単価も安いのでそれなりに便利です。

しかしケータイは……。
個人的にはものすごく微妙でした。


ただし、利点もあります。
ケータイ読書をしていて気付いたのですが、ケータイって目立たないんです。
あまりに当たり前のように誰もが持っているので、ケータイをピコピコいじっていても誰も興味を持ちません。
これが本だと、

何読んでるの?」

という質問が避けられません。
隠れ腐女子には恐怖の質問であります。
しかし、私がケータイで本を読んでいてもそういった疑問の声は皆無でした。
非常にありがたい現象です。
どーっしても餓えた時には活用しそうな気もします。
そのうちケータイでストーリーを追うのにも慣れるのでしょうか。
ちょっと想像できませんが、慣れって怖いですしね……。

読書というとやっぱり紙の本を捲ってまったり読みたいとは思うのですが。
いつか紙の本も贅沢になるんでしょうかね~。
それは切ないです。

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