ブログネタ
ボーイズラブ に参加中!
桜姫桜姫
水壬 楓子 長門 サイチ

徳間書店 2006-04-27
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ボーイズラブ・レビュー


「姉さん、これ面白かったで!」

と差し出された久々のボーイズラブ小説。
タイトルを見て私は特大の溜息をつきました。

「悪いけどそれもう私が買った本よ」

「ええええっ! そりゃ、姉さん好きそうやったけど」

おまえそう思うなら本屋でレジに行く前にメールなり電話なりで確認しろよ。
買うの思いとどまって一端確認してから買うとかさ。
通勤途中に本屋があるんだから無精しなくても良いのに。

と言うわけで姉妹揃って気に入った作品でした。

以下ネタバレ妄想注意!



紹介文です。



連邦犯罪捜査局に勤務するシーナは、野性的で精悍な捜査官。頻発する異星人犯罪を取り締まるのが仕事だ。そこへ、捜査局に視察に訪れた高等判事秘書官・フェリシアの護衛の任務が。フェリシアは怜悧な美貌の超エリート。辛辣で無愛想な態度にはうんざりだが、命令には逆らえない。ところがその夜、シーナはフェリシアになぜか熱く誘惑されて…!? 衝撃の近未来ラブロマン。


誘い受ですっ!
美形受ですっ!


べタベタと言われようと好きなモンは好きなんです!

設定はSFっぽい感じ。
あまりSFっぽくないのですが、ナチュラルにエイリアンとか異星人とか、犬型種族とかが登場して笑えました。黒い格好いい犬の口から下ネタを連発されると妙な感じ……。
犬の傍でスカートはけないじゃん。

なんと今回の攻は齢3つにして未来の受にキスされ、大事な「種」と呼ばれるものを体内に隠されます。「種」というのは、受の種族のDNAメカニズム(?)のような物がぎっしり詰まっている設計図みたいな感じで、皆さんそれを欲しがります。
なぜなら受(フェリシア)の種族は長命なので、その種族の秘密は即ち不老長寿のレシピなのですね。その「種」の取り合いに巻き込まれる形で攻(シーナ)は家族を失い、自分も死にかけます。

その25年後から話は始まります。
とっても偉い人という形でシーナの前に現れたフェリシア。
シーナを己の指揮下に収めて即、ホテルでバスローブ一枚のあられもない姿で誘惑。
そのあまりの積極的さ加減にシーナは恐れをなして逃亡。
据え膳を食えない可哀想なタイプの攻です。

が。
誘惑した理由というのが……。
ああもう、ボーズラブってこうなのよねっ!
と言わずにはおれません。

キスで体内に隠された「種」を取り出すのは、体液経由で。

はいはい。もう好きなだけやって下さいなと。
挿入までは行かなかったけどフェラは完了。
さてこれで種の受け渡しって済んじゃったのか?
と真剣に悩む彼らが何とも言えず愉快です。

作品全体としてはしっとりとした感じで、フェリシアと桜の取り合わせは綺麗ですしなかなか良い感じだったのですが。
最後の1ページでそれらすべての印象、感想、読後感は吹っ飛びました。

めでたく最後までコトにいたり(あれだけ大胆に誘いかけていたフェリシアが初めてだったというのはもはや詐欺)、「種」も回収され、フェリシアは用は済んだとばかりに未練のカケラも残さず母星に帰還。
これから寂しくなるわね、シーナ。
惚れた相手は「種」だけが目当てだったのよ、もう会うこともない、としんみりひたっていたら!!

その1ヶ月後。
フェリシアは戻ってきました。

「シーナ。君には不幸な知らせがある

「残念ながら本星での検査の結果「種」が回収できていなかったらしい

この台詞のコンボ。

不幸な知らせ

あんなに激しく完璧なまでに体液を介してあれこれやったのに種は戻らなかった。



シーナ。君、種なしだったの?



と思考が流れてしまったのが運の尽きというか。
最後の最後に爆笑してしまいました。

    ↓WEB拍手です↓
   web拍手