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タイトロープ ダンサー 〈STAGE3〉タイトロープ ダンサー 〈STAGE3〉
久能 千明 沖 麻実也

幻冬舎コミックス 2005-12-28
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ボーイズラブ・レビュー


2006年第1冊目のボーイズラブです。
第1作目の感想しか載せていないのですが、待望の新刊がでたので、もう真ん中の巻はすっ飛ばして感想書きます。

もうこのシリーズは1年に1冊出れば御の字なのねと悟りました。
巻末の発行年月日を見たら最大2年以上あいてたこともありますしね。
でも大好きなシリーズなので気長に追いかけてます。

今回はメインカップルのエロはなかったです。
エロがなくても楽しく読めるBLは大好きですし、おまけに貴重です。



以下ネタバレ妄想注意!





この人たち、連邦軍のエリートとして最新型の船のクルーやってたハズなのに、タイトロープダンサーのお話になってから気付けば任務遂行中の船から飛び出して傭兵軍団に加わっていました。
本当に良いんでしょうか。
現在、その傭兵たちに混じってドタバタやっております。

受青年カイは文官なのに戦闘に参加し、三四郎を苛立たせます。

このシリーズ、カイの変化に注目して読むととても楽しめると思います。
はじめは頑なに己の種族的性質を嫌悪してそれを押さえ込んでいますが、三四郎とバディになってから彼のペースに巻き込まれ、また様々な事件に遭遇するうちに否応なく、他人の感情に敏感すぎる月人としての性質を引きずり出されていきます。
それにとまどい、あせり、精神に異常をきたしかけながらも凄まじく高いプライドのみで任務をこなし続け、ようやく種族としての自分と向き合えそうな状況になってきました。
新キャラのガネーシャ(傭兵集団のトップで500年ほど生きているのに外見は少女)が、カイの変化の拍車をかけそうです。相手の内面を見るガネーシャと、エムパスとして相手の感情を読みとってしまうカイはどこか似ています。
最終的にカイが表面化してきた月人の性質とどう決着をつけるのか、ガネーシャが鍵になってくるのではないでしょうか。

一方、三四郎の立ち位置はシリーズか開始当初からほとんど変わっていません。

本能最優先、行動は常に脊髄反射、そしてとびきり優秀なサバイバー。

とても生き物らしい男です。
カイは彼に出会って変わってきたと言っても過言ではないでしょう。

今回は傭兵集団に仲間入りを果たすカイがかっこよかったです。
三四郎でも咽せる強烈な葉巻を悠々と味わい、喉が焼けるような強い酒をジュースでも飲むように喉に流し込み、傭兵たちをどよめかせます。
さすが快楽至上主義の月人
嗜好品全般に対するキャリアが違います。
ギャグテイストの和み場面では三四郎が傭兵から不能呼ばわりされて哀れでした。
BL界の攻男で不能とか、もう終わっているというか存在意義なしですよ。
そのくらいの誤解はといてあげて良かったんじゃないですか、カイ。


しかし、実際の戦闘となるとカイはやはり文官として、自分の甘さを思い知ることになります。非戦闘員を手にかけるのはためらわれるのです。そのあたりはずいぶん人間らしいなぁと思うのですが、本人はそれどころではありません。
しかも、この巻の潜入作戦はかなり過酷な結果でした。
作戦は失敗して一時撤退を余儀なくされるのですが、撤退する時に仲間が1人、死んでしまいます。かなりカイや三四郎に絡んでいた存在感の大きなキャラだったので驚きました。


最後、カイは撤退、三四郎はサーシャと潜入先に残るという状況のままエンドマーク。
残って何するの三四郎。サーシャは好きな男が捕らえられているから残るのは分かるけど、なんで三四郎が残ったんだろう……つーかこんな半端な状態で終わって、新刊が少なくとも1年後まで出ないんですか?

鬼ですか?

次の新刊まで針のむしろです。
祭りの季節は短く、次の新刊までの月日は終わりが見えないほど長い……。
つらいところです。

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