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4199001867僕らがもう大人だとしても―毎日晴天!〈7〉
菅野 彰

徳間書店 2001-06
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ボーイズラブ・レビュー


アダルトカップルの1冊。
そして記念すべき1冊。


以下ネタバレ妄想注意!





紹介文です。


遅筆なSF作家の秀は、最近さらにスランプ気味。三日間家出していた勇太が、その訳を決して話してくれないからだ。密かに気に病む秀は、ある朝恋人の大河の真実を知って大ショック!!実は秀の作る甘い出し巻卵が嫌いで、同居以来、ずっと我慢していたのだ。なぜ誰も自分に、本当のことを言えないのだろう―。ささいな痴話喧嘩をきっかけに、秀はひとり悩みはじめて…。


確かに……言う時機を逸してしまうと言えなくなることってありますよね。
これは言わなかった側は気まずいし、言ってもらえなかった側は凹みます。
それがたとえ甘いだし巻き卵の好き嫌いであっても。

そう、食べ物ってのは結構、人間が生きていく上で重要な要素なのです。

私の友人は大学受験の際、センター試験終わってから2次試験→合格発表まで、諸々の事情で我が家で一緒に暮らしましたが、食べ物関係が大変でした。

我が家の人々→一家揃って大食らい
友人→小食

で、どうしても基準が我が家になってしまいますので、小食な彼女が不憫にうつってしまうらしく、食事の度にあれ食えこれ食えと家族総出で奴の皿に食料を放り込み、初期、気を遣って全部平らげていた友人はキャパオーバーで胃痛→胃薬、というお定まりのコースを1週間はやってました。
そのうち家族が加減を覚えて友人の胃袋が丈夫になって普通に生きていけるようになりました。ただまぁうちの場合は、小食なんだとはじめに言われていたにも関わらずにそうなっていたわけですが。

私「おまえ良くそんなちょっとしか食べんで生きてけるな?」
友人「おまえこそそんだけ食べたモンはどこに消えてんねん」

たぶん妄想に使うカロリーが多いんですハイ。
というようなやりとり、何回したかな……。

でもこれ、はじめに肉は苦手だとか元々あんまり食べないとか聞いてなくて後から知ったら、たぶんけっこう凹んだと思います。奴に言わせれば初めに言ったんだから加減してくれよという感じでしょうが。


秀は、家族が欲しくて、大河の家で暮らすようになって家族ができたと思っていたのに、一番好きな大河に遠慮されていたと知ってショックだったのですね。
勇太の父親が死んだり、それを勇太から教えてもらえなかったりと、秀はこの巻、ダメージが大きかったようです。勇太の父親のことは、自分を気遣って勇太が黙っていたと分かっていても、やはりショックはショックと言うことで。
そこに、昔世話になった教授から養子にならないかという話まで振って湧いて、もう秀はぐだぐだです。
勇太を養子にした件もそうですが、秀はたぶん形になって見える絆が欲しかったんですね。形があっても不安は消えないと知っていても、どうしても求めてしまう……せつない青年です。

養子の話は、直接京都に戻って断ることになりましたが、それも突然思い立ったように出掛けてしまったので残された家族は大慌て。大河が秀を連れ戻すために京都まで追いかけます。結局は勇太の故郷(勇太の父の墓参りに寄ったのです)で捕まえて、このまま帰りたくないと秀が言うのでなぜかそのまま北国に直行。


そしてついに……。
いやもう多くは語るまい。
とりあえず……




おめでとうございます!




シリーズ7冊目にしてようやく!!!
いやホント、良かったねぇ大河

たとえ描写が淡泊だろうと、ページめくったら世が明けてようとOKです。
既成事実さえあればこっちのモンですよ
私は217ページのイラストに感動した。

でもこのシリーズはもうちょっと肌色多めでも良いと思う今日この頃でした。

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