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ボーイズラブ・レビュー
「そして恋がはじまる」の2巻になります。
先に紹介したハチャメチャ★ボーイズラブや、
SMプレイ満載なボーイズラブとは正反対の、
地に足のついたボーイズラブ小説であります。
それほどドロドロしているわけじゃないんですが、
男同士の恋愛ならではの葛藤や、苦渋の選択などが、
丁寧に描写されています。
主人公(受)の成長物語でもありますね。
恋に夢中になってまわりが見えなくなり、
そんな自分に気づき、周囲の人たちに目を向ける余裕が生まれて行く過程が良いです。
この作家さんの良いところは、
もしかしたら現実にこんなボーイズラブちっくな恋愛が勃発してるかも?
と思わせてくれるリアリティのある文章力じゃないでしょうか。
下手すりゃ一読後するっと忘れる喉越しのさわやかさと申しましょうか。
(この話、実は以前、妹が買ってきたのを読んだことがあったんですが、
再読するまできれいさっぱり存在自体を忘れ去っていた
という、少々どころかたぶんにおマヌケなエピソードがあったりするのです)
それだけ読みやすかったってことですね。
その分、印象には残りにくいかも知れないですが、
なに、派手なら良いってもんでもないです。
この作家さんにはこの作家さんの持ち味が、確実に存在します。
以下ネタバレ妄想注意!
紹介文はこんな感じでした。
大学生になった未樹(みき)と、司法書士の浅海(あさみ)が出会って1年半。
受験から解放された未樹は、週末ごとに浅海の部屋を訪れる。
甘く情熱的な彼との行為に、翻弄され溺れていく未樹。
本当は朝までいたいのに、家族を気遣う浅海の配慮が、未樹は少し不満で…。
そんなある週末、日帰りのドライブを楽しんだ二人は、別れ際の抱擁を母親に見られてしまい!?
読んでそのまま、淡い恋物語は、恋愛成就した時点でめでたしめでたしには、
なってくれないのですね。
道ならぬ恋ならではのお悩みです。
おとぎ話ではないので、当然、ボーイズラブ界にだって、当事者の親は存在するわけです。
片方が未成年だったりした場合は、相当深刻な問題のはずです。
対応としては大きく分けて2つ。
①秘密は墓まで持っていく。
②開き直ってカミングアウト。
お気楽極楽ご都合主義の場合なんかは、
まるで木の股から生まれてきたように親族自体が華麗に黙殺されていたりもしますが、
今回は違います。
主人公が親に打ち明ける勇気を出す前に、
不可抗力で(もしくは攻男の不注意で)ばれてしまうんですね。
その先の、当然とも言える彼の両親の反対や、
アブノーマルな性癖に対する拒絶、嫌悪感というのは、
何とも言えず切実で、真に迫るものがありました。
現実的に考えれば、それらはむしろ、あたりまえの反応でもあります。
そして、その両親に対する浅海(攻)の誠実かつ真摯な態度にも好感が持てます。
こんな男が欲しいよう。
この小説の攻め男は、どこかマヌケだなー。
と思いながら見てたんですが、ちょっと見直しましたね。
主人公が、親に対して、「浅海さんが好きなんだ、ごめん」
という感じで、自己主張しながらも親を気遣う場面も泣かせてくれます。
子供は成長して親から離れるもの。
これまでたいした自己主張もしなかった主人公が、最終的には面と向かって、
世間にはおおっぴらに出来ない恋愛をしていること、
その恋を選んで後悔していないことを明言するシーンは非常に印象的でした。
人間は成長できる。
ということを書ききった作品だったと思います。
あ。
あと、結局、主人公の姉貴が書いている官能小説の種類は分からずじまいです。
残念!
↓WEB拍手です↓
アキミ











