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FLESH & BLOOD 21 (キャラ文庫)FLESH & BLOOD 21 (キャラ文庫)
松岡なつき 彩

徳間書店 2013-10-26


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ボーイズラブ・レビュー


ついに21巻です……。
ボーイズラブ小説でここまで続く作品は最近とても珍しいですよね。
立派なご長寿作品です。

そして物語もいよいよ佳境には入って参りました。
我々は1巻発売当初からお預けを食らい続け、それでも不屈の萌でもって、巻を重ねるごとにまるで逃げ水のよーに届きそうで届かないメインカップルの肌色シーンを追い求めてきました。

ある時はタイミングが悪く、ある時はカイトが痛いと音を上げ、そしてある時は痛そうにも体調的に不可能……今度こそはと拳を握り続けて幾星霜、さて今回は我々の伸びすぎたろくろ首が溜飲を下げることができるのでしょうか。
もうね、発売が決まったときから半か丁か!? 
といわんばかりの空気が漂っていたので、読むのが怖かったですよ!

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
スペイン・無敵艦隊の船影が、コーンウォール半島の向こうについに現れた!!来る戦いに備え、俄かに慌しくなるジェフリー率いるグローリア号と海斗たち。 そして、準備に追われた数日後。船員たちとキットを乗せた船は プリマス沖の初戦に向かう──。

なんでしょうね。
このあらすじの不自然なまでの気の遣いっぷり!!
ここだけ読んだらBLって気付かないくらいに色気のない紹介文ですよ。
一言でも漏らしたら爆発炎上するんじゃねーのかと死ぬ気で校正したんだろうなーと邪推いたします。
しかしそのくせ、オビで盛大にネタバレかましてくれてたので、オビとあらすじ考えた人は別人で、しかも以心伝心に大失敗してるに違いありません。

そう……。
オビのアオリは、

二人きりの三度目の夜は
もう誰にも邪魔させない――


日本には昔から三度目の正直という慣用表現がありまして、それを忠実に再現してくださいましたね。


いやー、ほんとにもう、私は読み終わった後にとりあえず、近所のローソンに車飛ばしてお赤飯のおにぎり買いましたよ。
おめでとうございます……。
苦節21冊。
ジェフリーはボーイズラブ史上、最長の待てを食らわされた攻じゃないかしらと思います。
昨今、数十ページの待てもできずに冒頭から盛る攻も多い中、まったく大した自制心と運の悪さです。
もちろん待たされたぶん、歓びもひとしおだったことでしょう。
読んでた私も報われた感が半端無かったです。


とにかく。 カイトはよく頑張った!
もう、恥ずかしさを押さえ込んでジェフリーを誘ったり準備をしたり癇癪を起こしたりとかもう読んでるこっちを萌死にさせるつもりなんかと思いましたからね!!!

物語の進行としてはほとんど進んでない! んですが、ボーイズラブとしては最大の進展を見せてくれた一冊でございました。
このテンションのまま一気に最後まで駆け抜けて欲しいものです。
ごちそうさまでした。
こんなに肌色シーンに深い満足を覚えたのは久し振りでした……

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