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奪還の代償 ~約束の絆~ (リンクスロマンス)奪還の代償 ~約束の絆~ (リンクスロマンス)
六青 みつみ 葛西 リカコ

幻冬舎 2013-04-30


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ボーイズラブ・レビュー


モフモフシリーズの新刊です。
3冊目ですが1冊1カップルなので、どれから読み始めても問題ありません。
しかしっ! これは是非3冊とも制覇していただきたい……。
特にBLファンタジー好きさんとか獣好きにはたまらんシリーズです。
1冊目は「忠誠の代償」で2冊目は「誓約の代償」です。
感想書いてない己にちょっと愕然としてます……。
タイミング逃すと書けないままズルズルいってしまうんですよね。
でもこのシリーズはそのうち全部感想書きたいと思っています。

ボーイズラブはファンタジー自体が少なく、その中でお気に入りって本当に貴重なのです。

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
故郷の森の中で聖獣の繭卵を拾った軍人のリグトゥールは、繭卵を慈しみ大切にしていた。しかし繭卵が窃盗集団に奪われてしまう。繭卵の呼び声を頼りに行方を追い続けるも、孵化したために声が聞こえなくなる。それでも、執念で探し続けるリグトゥールは、ある任務中に立ち寄った街で主に虐げられている黄位の聖獣・カイエと出会う。同情し、世話をやいているうちに彼が盗まれた繭卵の聖獣だと確信するが…。

世界の果てから湧き出す魔獣を倒すことができる「聖獣」と、その聖獣をこの世界で生かすことのできる騎士(人間)のお話です。
聖獣が卵の時に「対の絆」と呼ばれる人間を選んで、生まれたときにその人間の血をもって契約します。ちなみに一度した契約は生涯取り消し不可能です。

誰でも卵と契約できるわけではなく、相性というものがあり、その相性もそこそこOK〜100%完璧まで振れ幅があって、相性が良いほど聖獣は強くなります。
ちなみに聖獣にも生まれ持ったランクがあり、聖獣のランクによって人間の騎士としての地位が変わります。


えー、とにかく!
聖獣と騎士の絆というのがツボなんですよ!!
今回の攻様リグトゥールは、卵を見つけて大事に守りますが運悪く盗まれてしまいます。
そして盗まれた卵は、大して相性の良くない相手の元に売り飛ばされて契約を結ばされてしまいます。
リグトゥールは必死で卵の行方を追い、ついに自分と契約するはずだった聖獣を見つけますが、とにかくこれが可哀想な扱いを受けているのですね……。
ろくに食事も与えられない、罵倒される、ささいなことで強制拘束を発動される――あげく、全身の自由を奪われて身売りまでさせられます。
ついにプッツンきたリグトゥールは、聖獣のために対の絆である男を殺して、世界から切り離されて死にかけている聖獣と契約を結び直します。

「騎士殺し」というのが、リグトゥールが対の絆を取り戻すために支払った代償でした。
とにかく魔獣と戦える騎士は地位が高いですから、それに手を出すのは重罪なのです。
このまま極刑でも文句を言えない状況でしたが、皇帝の助けもあってなんとか無罪を勝ち取ります。

ようやく手元に戻った可愛い対の絆……カイエはランクこそ低いのですがとにかく可愛い。
まさにモフモフ。もはやランク低いとか無関係です。
リグトゥールさん、脇目もふらず溺愛です。
育ってきたカイエにうっかり攻として下半身が疼いたりしますが健気に耐えます。

どうも普通の聖獣と違って、能力が極端に低かったりしたカイエですが、通い始めた学校ではいつのまにか人気者に。モフモフが集まる学校とかそれだけでもうたまらんですよ!

毎日それなりに楽しく過ごす2人ですが、やはり問題なのはカイエの力。
聖獣同士の会話が満足にできない、大型に変身できないでは戦場にも行けません。
しかしそれも、ちょっとリグトゥールが死にかけたときに問題解決しました。
抑制されていた能力が解放されてリグトゥールは助かり、ランクが低いと思われていたカイエは実は最高位の聖獣だったので……なんというか、滾る。

こう、なんだ、ド底辺から這い上がっていくたまらないカタルシス!

卵発見→盗難→何もかも捨てて捜索→虐げられている聖獣発見→
騎士殺し極刑の危機→対の絆が低能→対の絆能力開花で最高位の騎士


アップダウンの激しすぎる人生です。
そして初陣の後、ようやく念願叶ってボーイズラブ的な肌色シーンも堪能。
皇帝の覚えもめでたく、リグトゥールには揚々たる未来が開けているのでした。
そしてモフモフかわいい……。
表紙がモフモフ形でもいいのにっていうくらいかわいい。
カイエは陸行型なんですが、巻き毛の豹みたいな見た目なんですよ……ぷすぅぷすぅって寝息なんですよ……そして最強の聖獣インペリアルなんですよ。
リグトゥールさんこれまでの受難を補って余りあります。

とにかく、互いの絆が強くて、相手のこととなると一瞬で怒りの臨界突破しちゃったり、相手を守るためにすべてを擲ったり、命ギリギリの愛だったり、ファンタジー系ボーイズラブの醍醐味が全部詰まってる感じなのです。

六青さんのファンタジーは大好きなの多いですが、このシリーズが一番好きです。
ちなみにこれまでの3冊は聖獣受でしたが、次はなんと聖獣攻ですよ!!!!!
自発的な発情期がない聖獣がどーやって攻になるのか。
楽しみすぎてヤバイです。

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