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花馨る雨の名を (SHY文庫10)花馨る雨の名を (SHY文庫10)
千島 千鳥 宝井 理人

大洋図書 2013-02-06


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ボーイズラブ・レビュー


【ボーイズラブの産声を聴け! / BLデビュー作ブログ】

新書とは編集部が別なのかな?
と思いながら楽しみにレーベルのラインナップを見ております。
SHY文庫は装丁が綺麗ですねー。
この本も、タイトルと表紙絵とデザインがすごく良い感じに馴染んでいて素敵でした。
千島 千鳥さんのボーイズラブ・デビュー作でございます。
雰囲気のある切ない系の作風です。

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
「・・・、どうして恋ができないなんて、言ったんですか」入谷友紀の自慢の店『水華茶荘』は中国茶専門のカフェだ。客足は少ないけれど、好きなものばかりを揃えた店は居心地がいい。ある雨の日、客もいない店でお気に入りの中国茶を淹れたところにひとりの客が訪れた。精悍な顔立ちのスーツを着た青年、長谷部だ。どうやら長谷部は入谷のことを知っているようで・・・それから、雨の日になると現れる長谷部と親しくなるうちに、谷は自分の気持ちが友情ではないことに気付きはじめて・・・恋に臆病なふたりの不器用な恋の物語。

大学の飲み会で酔っぱらった先輩を担いで送り届けたら送り狼になっちゃった!
という冒頭があって、そこから数年後に再会して少しずつ距離を縮めて両想いゴール、という王道ど真ん中の展開を見せてくれたこの作品。

受は中国茶専門店を開いており、そこに攻が立ち寄って偶然の再会となるのですが、受は再会であることに気付きません。そりゃま、べろんべろんに酔っぱらってて意識がもうろうとしたままあれこれされて、目覚める前にさよならされたんだから当然です。
つーか最後の方で気付いてもらえただけ奇跡ですよ攻くん!

作中、特に大きな事件は起こりません。
キーパーソン的な位置に女性が出てきて多少拗れかける程度です。
淡々とした日常と感情を積み重ねて、少しずつ関係が変化していくという作品です。
お互い、そんなにガツガツしたところがないので、相手を意識し始めてもなかなか先に進みません。

そうか、これが草食系×草食系ってやつか!!

あと、ゆったりした時間と雰囲気が流れるこのお話なんですが、攻さんのご職業がまさかのMR(製薬会社の営業)でした。知人がやってるが死ぬほど激務だぞ暢気に中国茶すすってて大丈夫なんか!? とちょっと心配になりました。白鳥みたくきっと水面下では死ぬ気で水をかいていたんでしょう。
最後、両想いになった後、なんとこの攻くん、仕事辞めて中国茶のお店手伝うとか言い始めたので、ゲスな私は成績の良いMRがもらっているであろう年収に思いを馳せて開いた口がふさがりませんでした……。
まあ、2人が幸せならそれでいいと思いますそれで!


ちなみに。
この作品、全体を通してとても独特の文章で綴られています。
端的に言うと、ものすごーく読点が多いです。
音読するにしたってこれは多いぞ……? というレベル。
従って、慣れるまでリズムに合わせ辛くて苦労します。
あと、視点固定の三人称かと思ってたらまさかの一人称で「!?」ってなったのと、受攻の視点が切り替わる章があるので注意。
攻視点の方が読みやすかったよ!

デビュー作の文章が独特っつーと真っ先に玄上さんが思い浮かぶので、この先、この文章が癖になるかもしれません。玄上さんの時は、何がどうなってどうーしてあんなに読みにくかったのかイマイチよく分かんなかったんですが。

癖の強い作家さんは、BLに限らず独自路線で進化することも多いので2作目が色んな意味で楽しみです。

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