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魔法のつかいかた (1) (ウィングス・コミックス)魔法のつかいかた (1) (ウィングス・コミックス)
草間 さかえ

新書館 2012-09-04
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ボーイズラブコミック・レビュー


元は同人誌だったのをリメイクして商業誌になったBL作品です。
御存知の方も多いかと思いますが……現状、非常に風当たりの厳しいショタです。
ええ、本当にもう跡形もなく……ボーイズラブ的シーンが拭われております。
都条例が憎い

今のところ、これだけ読んでもBLって気付かない人もいるかもしれません。
面白い、面白くないとは別の次元で悔しいし悲しい!

ちなみに、既刊も巻き込んだ鬼畜フェアの対象作品でもあります。
帯の折り込みに1コマ漫画が付いておりました。
(既刊にもデビュー10周年の帯が付いて、その帯にそれぞれ1コマの描き下ろし漫画が付いてるという仕様。もう持ってる人も買わないと見れないという、元からのファンに喧嘩売ってんのかという企画でした)
どんだけ在庫抱えてるのか知らんが、もうちょっと企画は考えて欲しいなーと思います。

作品自体はとっても美味しいショタBLです!

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
俺は魔法使いの弟子。 魔法使いの泉太郎さんは、俺を『ひとごろし』からさらって、 一緒に住もうって言ってくれたひと。 でも、泉太郎さんは多分、ひとを殺したことがあるんだ……。ダメな大人と、さびしがりな子どもの ひんやり優しい毎日を描く、 草間さかえ初の長篇シリーズ、開幕!!

お話は、ファンタジックで童話な雰囲気なのに、現代の仄暗い問題にも触れた内容で、魔法使いのおじさんが出てきます。
この先きっともっと面白くなるんだろうなーという雰囲気と伏線満点。

泉太郎さん、小学生を親に無断でお持ち帰りして弟子にしちゃうというなかなかの強者であります。
いちおう現代舞台の作品なので、大丈夫かしら! ってハラハラ。
地味に虐待されている小学生。
いなくなっても本気で探してもらえない子ども。
衝動的に母親に包丁を刺してしまった息子……。
なかなかヘヴィーです。

そして、どうやら裏で法律的に真っ黒アウトなお仕事をしているっぽい泉太郎さん。
魔法っていうファンタジックな設定なのに、どこか危ういものを孕んだ作品だなーという印象が強いです。
でも、日常の描写がなんとなく優しい感じで、BL要素はほとんどこそげ落とされているけど、ほんのり微かに残り香のようなものはあって、じんわり萌えます。
殺伐とほのぼのが共存したみたいな、不思議なお話です。

できれば!
2巻以降ではガッツリ萌えたい所存です。
BLのシリーズは完結まで時間が掛かるのがデフォですが、できれば1年に2冊かそれくらいは読みたいです……ささやかな希望……。

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