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千 螺旋の錠 (花丸コミックス)千 螺旋の錠 (花丸コミックス)
岡田屋 鉄蔵

白泉社 2012-04-27
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ボーイズラブコミック・レビュー


しばらく仕事で修羅場ってました。
古巣のヘルプでぶっ倒れるかと思いました……。
精神力回復のためBL読んで寝る、仕事行く、また読んで寝る仕事仕事、たまに寝れない、みたいな。何とか落ち着いたので更新もぼちぼち復帰したいと思います。
うん、ボーイズラブあるから働けるよ私。

千-長夜の契の続編です。
もうどれほど続きを待っていたか!!
1冊目は2010年のマイベストに迷わず選ぶレベルの気に入りっぷりでしたので、続編が出ると知ったときはリアルに小躍りいたしました。
シリアス系和風ファンタジーBLなんですが、もうたまらんですよ……!
あんまり肌色シーンはないんですが、そんなの問題ねえ!

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
人の願いを叶える代償にその者の魂を喰らう座頭・千載。彼と旅をする剣豪・草薙主悦が出会う男たちの壮絶なドラマ第二弾! 心優しき力士、盗賊、海賊の心震わす物語。そして千載の過去は?

メインの2人はずっと変わらずに、エピソードが積み重なっていく形式の物語なんですが、とにかく関わる人間がみんな命ギリギリの所を突っ走ってる男たちなもので基本、重い。
魂食われても叶えたい願いを背負ってる連中しか出てこないので当然なんですが、読むのにかなり気合いが要ります。

今回もなかなかくるものがあります。
とってもお勧めなんですが、元気があるときに読んだ方がいいです。

力士の話から始まるんですが、これが一番ソフトでした。
清廉潔白で強い力士で、ずっと自分を描いてくれてた絵師と恋仲になるんですが、先輩達に妬まれて陥れられて死んでしまいます。で、死んでからも自分が描かれた絵に宿って好いた男を守るっていうね。
これがソフトってどーいうことだよってレベルでなかなか涙腺にくるんですが、この先の盗賊と海賊の話はもうかなり結構シャレにならんです。

好きかも……と思ったら是非是非、手に取ってみて欲しいなあと。
ちなみに私、読んだときあまり元気でなかったこともあって一気に読めず、1話読んで数日おいて、また1話読んで、最後は途中で止めて2日にわけて読みました。
1冊読むのに4日かけるボーイズラブって滅多にないですよ……。
いやBLつーかJUNE寄りの空気です。
好きな人は絶対はまると思うなあ。

千載は受で柳っぽく強くて美人で、魂と引き替えに人の願いを叶えてくれます。
いやそれって悪魔やん! って話ですが、そうだとしたら相当優しい悪魔ですよ……。
寿命のない千載の傍らに立つ草薙は攻なんですが、邪魔にならないどっしりした存在感が格好良いです。
主人公の2人は、どのお話でもどこか一歩引いた感じです。
願いを抱えた男達がエピソードの中心にいるので、それぞれのお話の流れの中において彼らが真にメインになることはないのです。
このへんのバランス感覚もすごい。

そこにさらに千載の謎に包まれたバックグラウンドがちょっとずつ絡んでくるのです。
もうゾクゾクします。
ゆっくりでいいから、息長くシリーズが続いて欲しいです。

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