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ボーイズラブ・レビュー
学園モノというか、大学の寮モノです。
BLで寮とか、それだけで化学変化起こして紫の靄がたちこめてくるミラクル萌え設定ですよ。
同年代の男がわらわらと集まって生活する特殊空間ですからねー。
三次元の現物を知っていてなお萌える!
中高と寮生活でしたが、大学の寮はまた色々違うんだろうなー。
規則がある中で色々抜け穴を探すのも楽しかったけど、大学の寮はフリーダムで楽しそう!
以下ネタバレ妄想注意!
紹介文です。
京都のK大学の院生・織田和祐は、古ぼけた吉田寮に入ることに。大正時代からあるという吉田寮は、その住人も強烈な個性を持つ学生達ばかり。織田は彼らに不信感を抱くが、そんな中、涼しげな美貌が印象的な杜司篁嗣と出会う。蒸留水を飲んで育ったような人だ、と織田は杜司に関心を持ち、惹かれていくが…。書き下ろしを収録した待望の文庫化。
寮というと、わいわいガヤガヤ、登場人物多くてにぎやかでカオスで……なイメージが頭にこびりついていますが、このお話は全体のトーンがとても物静かです。
時代設定が昭和な感じなのもあって、なんとなくノスタルジックな気分になります。
しかも受さん、由緒正しい神社の跡取り息子だしな!
もうね、モデルになってる神社がもう有名すぎて吹きました。
奈良はねー古いからねー、しかも山がご神体のあの神社を持ってくるとはね!
地元に近い地域は地名とかが馴染み深いので、おーあの辺か、みたいに具体的に景色が浮かんでくるのでいつも以上に楽しめたりします。
攻はごくごくまっとうな、ちょっと押しの弱いワンコ攻といったところでしょうか。
なかなか健気な尽くすタイプです。良い主夫になりそうな攻であります。
そして個性の強い寮の面々の中でも受さんの存在は異色で、とにかく浮いてます。
初で浮世離れした仙人受かと思いきや、変なところで大胆なことをして驚かせてくれます。
何しろ、攻が受さんを酔い潰してことに及ぼうとしたのに先につぶれてしまったとき、
なんとこの受さん逃げるどころか、
「お互い服を脱いでひとつの布団で朝を迎えたら何か関係があったと思ってくれる……」
と考えてワンコ攻の服を剥ぎ取って自分も脱いでから添い寝したりしてましたからね!
そういうアピールなんか! とすげー突っ込んでしまいました。
女がやるとあざといな、ってなるのになんで受がやると可愛く見えるんでしょうね、ふしぎ。
というか、割と初期段階からちゃんと両思いだったのに、君たちくっつくのに随分時間かかったな!
お互い、押しの強い性格ではないので関係はゆっくりゆっくり変化していく感じです。
じっくり楽しめるお話でした。
まだこれあと1冊あるのですよー。
大事に読みます。
↓WEB拍手です↓
アキミ
突然ですが、私、この小説に少なからず触発されてK大学に今年4月進学しました。
吉田寮に入りたかったのですが(女子もOKなんです)、家族に止められ、実家の神戸から今流行りの阪急電車を乗り継ぎ、えっちらおっちら通っております。
吉田寮は何というか妖気漂う空間で、寮生が入り口でバイオリンやピアノを弾いていたり(中が暗くて楽譜が見えづらいらしいです)、即興劇をやっていたり、極めつけは寮の埃で40℃近い熱を出して寝込んだ人がいました。
K大学といえば立て看板ですが、吉田寮の立て看板は寮の入り口に座る黒猫のイラストなんですよ〜!