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凪良 ゆう 小山田 あみ

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ボーイズラブ・レビュー


あー、ボーイズラブ好きで良かった……。
なんかこう、すーっと心に沁みてストンと落ちたような感覚。

いいものに触れたときに浮かんでくる、ふつふつとした幸せにひたってます。
読み飛ばせなくてじっくりがっつり読んでしまいました。
良い本でした。

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
太陽の下に出られない病気を持つニーナは、気難しくて偏屈だ。そんなニーナが、夜の公園で7つも年下の陽光と出会う。どんなに邪険にしても無邪気に寄ってくる陽光を煩わしく感じるが、ニーナは次第に心を詳していく。そんな二人がすべてから逃れるため、星降る夜に飛び出した―。温かな恋心でニーナを包み込む陽光と、寄せられる想いに戸惑って踏み出すことができないニーナ。時を経て変化に呑まれながらも、成長していく二人が辿り着いた先とは。

受が年上で、難病抱えててそれが原因でいじめられて引きこもってしまって……とい結構ダウナー系の設定なんで疲れてるときにこれはどうよ?
って思ってたのですが、そういう理性とは別になんか手が伸びてしまって読み始めることっていうのが偶にありまして、今回もそれでした。

そして途中で止められずに最後までガッツリ読んでしまったと。


でも読んで良かった。
設定は結構キツイけど、無駄に悲劇的でもないし、物語の中で彼らはちゃんと前を向いて――すくなくとも前進しようと足掻いていて、不器用で性格曲がっててめんどくさいけど愛おしい。

とにかく攻が7つも年下で、なのに背伸びしてる分をさっ引いても大人で、我慢強くていい男なんです。
健気なのもあるけど、自分に足りないものをちゃんと知ってて、それを埋める努力を必死でしていて、でも泣き言はほとんど言わない。
影で頑張るタイプなのですよ、水面下でガンガン足を動かして表面上はすましてる白鳥みたいな。


2人とも、どっちかが相手をリードするほど互いに対してアドバンテージなんかなくて、へったくそな二人三脚みたいに蹴躓きながら走ってる感じなのです。
泥臭いけど、真っ直ぐでどこかきれいな関係がとても素敵。


それにしても、11歳で7つも年上の近所の性格曲がったお兄さんに恋して、その初恋を貫き通したんだから、陽光は立派だと思うよ。
これから俳優としてブレイクして、地に足の着いたスーパー攻様になってくれるに違いありません。
でも世間的な立場とか地位がどんなに高くなってもニーナの前では全然スーパーになれないという。


読んで良かったなーと思います、本当に。

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