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Baby Age

ボーイズラブ・レビュー

【お知らせ】
この同人誌に、ちょこっとアキミの名前で解説書かせていただいてます。解説というか一樹LOVEを原稿用紙10枚分くらい語ってるだけの文章ともいう。好き勝手書いてたら20枚超えそうになったのであわててがしがし削りました。
人様の本でどんだけ暴れるつもりだったんだ私。

すでに商業誌では完結している『東京ナイトアウト』という作品の番外編です。
本編では脇役だった魔性の受とか六本木の蝶々とか呼ばれてる一樹・フレモントという男が主役張ってます。


この本。
でるぞーっていう話を聞いてからどんだけ待ったか!
絶対、1年以上待ってる。
確実待ってる。

待ってる間に凝縮されたあれこれが、解説の方にいろいろとにじんじゃってる気がする!
(つーか、解説の話をいただいた段階で、それがいつとは申しませんがまだ全部は脱稿できてなかったという事実におののいた!)

だいたいね、ラブレターって夜書いちゃいけないの
そんなことは知ってた。
知ってたから、朝起きてご飯食べてから、明るい時間に書いたの。
書いて削って削って削って書いて削って削って、3日くらい放置して読み返してね……
昼間に書いてこれかよ!
てちょっと頭抱えました。もうどーしようもない。

まあ仕方ない。
立派な腐女子で、これだけボーイズラブだBLだと大騒ぎしてる私が、数多いる受の中で一番好きな男の話だからな!

以下ネタバレ妄想注意!


一樹・フレモント。
初めて本気で恋した相手が同性で23歳年上の男です。
23歳って相当ですよ。
リアル親子レベルの年の差です。
攻が大学卒業して働き始めた頃に受が生まれてるといえば何となくわかるでしょうか。
なかなか真剣な恋愛になりにくい差です。

でもなっちゃったんだなー。

1話目の「Baby Age」で一樹はついに想いを我慢できなくなって城堂に告白します。
もちろん城堂も一樹のことは可愛いし大事なんですが、どう考えてもこの段階ではまだ一樹の気持ちの方が余裕で上です。
もう年上の男にメロメロですからね。
18歳の一樹。

…………若いな!

読みながら、この男こんなに青くて可愛かったっけ? 
と思ったら、自分の感覚の方が老けてると気づいてちょっと泣きました。
なにしろ初めて一樹が出てくる話を読んだときは私、このときの彼より年下だったんですよ、中学生だったからな!

今となってはいくつ年上なんだかもう指を折る気にもなれん。
とにかく一生懸命な一樹がひたすら愛おしいお話です。
一樹にちょっかい出した連中は全員、報いを受けるといいよ!


2話目の「もっと好きになる」
実はこの本の全話の中で、このお話が一番好き。
城堂と一樹が別荘でいちゃいちゃデートとしゃれ込んでるところに横やりが入って……という、もうBLラブラブ番外の定番中の定番、王道みたいなシチュエーションのお話なんですが、これが幸せでもうねー。

一樹はあいかわらずMAXで城堂さん愛してるなんですが、このお話では城堂が一樹に落ちます。
そっか、もっと好きになるっていうのは「城堂が」「一樹を」ってことなのね! っていう。
城堂が一樹の考えとかにはっとして、あーこいつになら……って思うところがあって、そこがなんか嬉しかったのですねー。

これだけ年上だとどうしてもなかなか対等な関係って難しい気がしますが、それでも自分の恋人を大切に思うだけじゃなくて、考え方とか人格を認めて一緒にいるようになるっていうのは大事なことだと思うのです!

邪魔に入ってきたサンって男もちょっと切ない感じだったしな……。


3話目は商業誌に収録されていたお話を視点ごとかえて話の筋以外は別物? みたいなことになってる「秘密の誓約」。
ホント一樹ってまともじゃない道ばっかり通って大人になったよねと、しみじみ思わせてくれます。 大学に入るなり彼氏の家に入り浸り、夜のバイトして事件に巻き込まれてさらわれたりまわされたり。
まっすぐ育って良かったよほんとに。
まあ、まっすぐ横に逸れてるような気はしないでもないですが。


そして最終話。
「沈む世界の天使の記憶」。
多くは語るまい。
結局、城堂は手術したけど癌が再発して他界してしまいます。
一樹はそれを一人で看取りました。

ここから、一樹はちょっとずつ羽化していくのだし、城堂は口には出さなかったけどものすごく一樹のこと大事に愛してたし、一樹もこのあと幸せになっていくわけです。
そんなに重い描写もないっちゃないんですが、それでも結構きます。

あと、最後だからなのか何なのか、この1冊の中で一番、ベッドシーンが濃厚でした。
え、や、この後の流れ知ってるからかもだけど、ここでこんだけ派手にギシアンやってしまうの!!
いじめられる一樹かわいいからいいけど。

持ち上げて持ち上げて、登り切ったところで背中を蹴飛ばされて崖から突き落とされる気分てこーいうことをいうのね、よよよ――。

しかも、この大事な場面で沖さんの描き下ろしイラストが見開きでドンとくるからね。

泣かせる気満々だろ!!

しっかり乗せられたわ!


これで一樹が全面に出る本は最後ということで、とにかく気合いの入りまくった本でした。
よくこんな本にお邪魔したもんだわ……。ノリと勢いって怖い。


たぶん、これだけで読んでも大丈夫な気はします。
個人的には本編から順番に制覇してほしいですが……。
ここまでのめり込めるキャラって滅多にいないから、一樹は私の中ではとても印象深くて愛しくて大事な男です。
この後、一樹はすげー勢いで成長していくんですが、正直私は彼が幸せなら、ずっと城堂さんの腕の中で甘やかされてくつろぐ子猫ちゃんのままでも全然良かったんです。
でもまあ、現実はそうならなくて一樹はたくさん泣いたけど。
ほんとに城堂ははやく逝きすぎたんですよ!
可愛い一樹を残してしまって……

城堂さんなんか、あの世ではらはらしながら、ふわふわヒラヒラ飛び回る六本木の蝶々を見てるといいんだわ!←八つ当たり。

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