TOKYOジャンク (幻冬舎ルチル文庫)TOKYOジャンク (幻冬舎ルチル文庫)
ひちわ ゆか 如月 弘鷹

幻冬舎 2011-01-18
売り上げランキング : 1113

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ボーイズラブ・レビュー


新装版の刊行が始まりました。
なんと全10巻に再構築されて文庫化です。
やってくれるなー。

このシリーズはビブロス時代の新書が全部手元に残ってますが、もちろん文庫も買います。
ちゃんと全冊、感想書くつもりです。
この巻に至ってはブログ始めたあたりに書いてますが、気にしない気にしない。

なんせ10冊ですからね!

新作じゃないにしても、ひちわさんの本がこんなにたくさん……ふふふ。
ボーイズラブ作家さんの中で三本の指に入るレベルで大好きな作家さんなのです。
今年はひちわ年間になるに違いない!

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
四方堂重工の跡取り候補・岡本柾は、 叔父であり社長である四方堂貴之とただいま恋愛進行中。 そんな柾の新しいバイト先はなんと男専門のデートクラブ!  だがそこで働く同級生・吉川が何者かに殺され、 柾はフリーライターの草薙と共に真相究明に乗り出すが…。

全体的に表現がおとなしくかつ読みやすくなめらかになっております。
これが二十年近くに及ぶ作家生活の本気か。
ストーリーは変わっていません。
細部が驚くほど手が加わっていますが、物語の流れは最初から最後まで同じです。どこが変わったかは野暮なのでだまっとく。
際どいストーリーだっただけに現物を読むまで死ぬほど気を揉みましたが、お話自体はそのままで本当にホッとしたし嬉しかったです。

むしろあちこち変わってる事に気付いた自分の昔の記憶力に驚いたよ!
実は十年ちょっと前の私、結構頭良かったんじゃないか。

これは萎縮といっては作者に失礼じゃないかなーというのが正直なところ。
初出と改訂どっちが好きかというのは好みの問題な気がします。
この作品に限らず、手が加わった新装版をあれこれ読むたびに思うけど、やっぱり最初の本には勢いがあって、私はそれが好き。
もちろん、シェイプアップされてる文庫もナイスです。


さて、12歳年上の血の繋がらない叔父と恋愛中の柾は現在高校生。
29歳×17歳です。
年の差カップル大好きなのでたまらん設定です。

しかしあれですね、新書で読んだ時は柾より年下だったというのに、今や彼を軽く追い抜いて今度は貴之に年が近づいている!
時の流れとは容赦なく残酷なものです。あああ。

柾は高校を卒業したら家を出て自立するつもりであれこれバイトをするのですが、高校生のバイトなのでなかなか割の良い仕事が見つかりません。
しかし金銭感覚おかしくないか。
葬儀屋の日給が3,000円で、カテキョ派遣の時給が5,000円て!
私がやってた時はカテキョ時給3,500円やったよ……。
まあそのカテキョの話に飛びついた柾ですが、なんと面接先のビルを間違えてうっかり男専門のデートクラブでバイトするハメになります。


この世間知らずの坊ちゃんめ!!


説明聞いてんだから途中でおかしいと気付け。
百歩譲って、写真撮られるのはいいだろう、IDカード作るとこもあるから。 その後よ。
指名制で一回の派遣で20,000円とかないやろ!
時給2万のカテキョがその辺の高校生につとまるなら私は今すぐ会社辞めるわ!
しかもそのほかに貰う小遣いはチップ代わりにとか指名料だけで月30万オーバーとかね。
そんな教育業界があるなら私は今すぐ転職するぞ!

好奇心と無鉄砲さでヤバイ話に両足で突っ込んでドツボにはまっていく柾。
同級生はホテルで薬キメられてあの世コースだったのに、その子が隠してた怪しい白い固まり持ち出すし、媚薬飲まされてえらいことになるし、いやー、若さ故の過ちの見本市みたいなことを順番にやらかしてくれる少年ですよ。

そんな彼のお目付役にして恋人の貴之、彼の苦労が忍ばれます。
彼はホントに見事なスーパー攻様です。
29歳にして大企業の中枢である四方堂重工の代表取締役で、その財閥の養子で、運動はベッドの中からマリンスポーツまで華麗にこなす、顔良し頭良し、昔流行った3高を軽く突破してぷかぷか成層圏に浮いてるような男です。
昔は29歳といえばたいした大人で、社長とかもやれるんじゃないかとぼんやり思ってたけど、ないよ、ない!
ベンチャーとかはまあおいといて、ある程度の会社で29歳つったら普通はまだヒラか主任、ものすごーく頑張って出世してたって係長クラスですよたぶん。
課長でもびっくりする。
どんだけすごいんだ貴之…と、遠い目になってしまいます。
まあ、BL界のスーパー攻様という目で見れば標準クラスなんですけどね!

そんな彼が柾にだけは振り回されてばかりなのです。
いいねー、お仕置きがベッドってのがもう公私混同しまくりですけど。
とにかく今改めて読んだら貴之の台詞がオッサンくさい!
ほんと、ただのエ口親父やないか、みたいなことを嬉々として口走ってくれるもんですから、読んでるこっちはたまったもんじゃないです。
でもひちわさんの書くエ口シーンは大好き。

柾と一緒に事件に絡んで動き回る草薙も、良い感じのチョイ悪ワイド系のナイス攻です。

懐かしくて、昔読んだ時とは立場が変わった分、感想もちょっと違ってて面白かったです。
さて……さくさく続きが出ますように!
2年以内に全冊出きってくれたら文句ないよ!

あとがきには、2人の「お初」が、当初考えていた新装版での書き下ろしとして発表するのは難しくなった、との事ですが、どんな形でも良いから(それこそ18歳未満禁止の全サとかでも頑張って応募する所存だ)読ませて欲しいなーと思います。
差し障りのない形に改竄されることはないと分かっただけでとりあえず満足。
良い子でずっと待ってる!

    ↓WEB拍手です↓
   web拍手