愛はね、 (白泉社花丸文庫 ひ 5-2)愛はね、 (白泉社花丸文庫 ひ 5-2)
樋口 美沙緒 小椋 ムク

白泉社 2010-12-17
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ボーイズラブ・レビュー


あっという間に1年が終わりますね……
勤め先の会社は明日が仕事納めです。
腐女子としても会社員としても、なかなかに怒濤の1年でした。
都条例とか、あやうく恒常的に押しつけられそうになった編集業務外の仕事とかね。

ボーイズラブ業界も、というか出版業界も、今年を基点に変わってしまうんかなあと思うとやるせない。
出来るだけ良い方向に向かって走れますように!


さて、切ないお話です。
ザ・BL! みたいな、このジャンルならではの楽しさがつまってます。

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。


予備校生の多田望は、幼馴染の俊一に片想いをしていた。ノンケの俊一は決して自分を好きにならないと知っている望は、俊一以外の誰かを好きになりたくて、駄目な男とつきあってばかりだが……。


とにかくだ。
イライラする!
この受! あーもう何でそこで怒んないの、そこぶち切れる所でしょ、あーもうそんなに簡単に諦めるな、悟ろうとするな、もうちょっとで良いから人生前のめりに生きろよ!!!

何度突っ込ませてくれるのかこの受さんは。
自分に殴りかかってくるような恋人には怒れよ、簡単に許すな!
何でそんなに優しさに溢れまくってんだよっ!


そりゃね、攻さんも苦労するわ……
紙の向こう側からでもこんなに気を揉まされるんですよ、隣にろくでもない男とばかり恋愛して痛い目見ても全然懲りない幼なじみがいて、その幼なじみが気になって仕方ない自分。

なんとなく両思いっぽいのは読んでても分かるのに、なかなかなかなかくっつかないし、むしろ離れてみたりして、焦れったい。


受さんの性格が菩薩すぎて辛い。

そして雲の上の神様ほどは強くなくて自覚なく傷ついて沈んでいきそうな受さんが哀しく切ない。


なんでこんな薄幸キャラなのあなた……。

攻もベースがノンケなので、なかなか幼なじみに対する態度がはっきりしません。
それでも何故かいつも彼女より幼なじみを優先しちゃう。
そりゃもう恋だよ潔く腹くくれって何回突っ込んだか!

とにかくお互いの揺れ動く心から目が離せないお話でした。
なんとか最後、幸せになれそうな流れで嬉しかったです。

結局、受の母上の「愛はね、」の続きは明かされないままでした。
愛って何なんでしょうね。

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