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ボーイズラブ・レビュー


部屋の蔵書整理&掃除が終わりません。
日曜日はもう永遠に終わらないんじゃないかと絶望しておりましたが、毎日やってるとゴールは見えてくるものです。
今週中には片が付きそうな気がしてきました。
やれやれ。

安心して本日、カートに入れるボタンを押す手も軽く、あれこれ本を注文しました。
だいぶ気合い入れて整理したので当分、収納には困りませんからね! ボーイズラブの棚も、ずいぶんスッキリしました。
しかしそれはそれで切ない……。


さて、狼人間シリーズの新刊です。
単品でも楽しく読めますが、前作「獣の妻乞い」メインカップルが脇にちょこちょこ出てきて楽しいです。
前作の感想で自分が「獣○獣○」て連呼してて吹きました。
だってほんとにやっちゃってたんだもん!

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。


銀色の人狼・月貴と一緒にいたいがために、過酷な検査や学習に耐え、懇命に生きようとしていた同じ人狼の睦月。ある時、特殊な力を持つ猟獣・朋と闘うことになった睦月は、一方的になぶられ、ひどく傷つけられる。ショックで人に戻ることもできず、廃棄寸前の睦月を救ってくれたのは、憧れの月貴だった。傷口を舐め、癒してくれる月貴から「俺を好きになって」と告げられた睦月は、気持ちを受け入れるが…。


さて、国家を上げてのデスノートプロジェクトのお話です。
法律で裁けない悪人は、俺たちが開発した狼人間に処分させちゃうもんね!
という、ある意味ノートに名前書くより酷い計画を、国が率先して実行してるわけです。

人間に開発された狼人間の子供達は、日々、同世代と争って蹴落としながら生き延びて「現場」で働くために腕を磨きます。


そんな中で、途中で脱落決定だろ……という脆弱な個体だった睦月。
しかし彼は恋をして生き残る決意をして頑張ります。
死ぬほど、つーか死にかけながら頑張ってなんとか現場に出て仕事を始めて、恋した相手と暮らします。

どうせ自分は女の代わりだよ、という受の葛藤と、
好きすぎて理性飛ばしちまうから人間の女で我慢だぜ
という攻の忍耐がお約束通りすれ違ったりしまして、切ない仕上がりになっております。

狼なんだし、正しく以心伝心しようぜ!
と思うわけですが、メンタリティの8割以上が人間で構成されているっぽいのでそう言うわけにもいかんのでしょう。

前作ほどぶっ飛んだ展開ではなかったものの、楽しく読めます。
そもそも根本的に、法律で裁けないなら裏で……という新世界の神システム自体がどーなのよ? と思わないでもないですが、それはここで深く突っ込むのは野暮なんでしょう、たぶん。

個人的には狼萌えなので大変愛しいシリーズです。
またこのシリーズ、出たらいいのになー。

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