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ボーイズラブ・レビュー
プラチナ文庫はリニューアル以降、基本的に表紙イラストが抑えめ。
でも今回はちゃんとボーイズラブってわかるっぽい構図です。
……少なくとも帯と合わせればノーマルな少女小説とかには見えまい。
表紙を見るからに美坊主受の和風時代物ファンタジー。
しかも何か近親相●な気配のする帯のアオリです。
苦手な人は回れ右確定な雰囲気ですが、個人的にはドツボ設定です。
美坊主ステキ。
以下ネタバレ妄想注意！
紹介文です。
抱いてくださりませ、兄上── 縹国に使いとしてやってきた僧侶の月永は、世俗を離れた身でありながら、その美貌ゆえ国主・義康の寵愛を受けるようになる。だがそれこそが月永の謀略であった。月永は家族の仇を討つため、何も知らずに正道を歩む異母兄──義康を穢そうと身体を開いたのだ。義康を禁忌の関係に堕とし、国を滅するべく罠を仕掛けていく月永。だがそれは義康の中に眠る獣を目覚めさせてしまい…。
復讐のために文字通り身体を張って半分血の繋がった兄を誑し込んだけど、ミイラ取りがミイラになっちゃったでござる！
というお話。
月永は頑張ったよ……。
小さい時に親を殺されて苦労して這い上がって、実の兄の治める国を滅ぼすべく頑張った。
頑張ったけど傾国の美坊主にはなれませんでした。
残念だけど人としては、色々と踏みとどまれて良かったんじゃないでしょうか。
悪党になりきれなかったところと、あとあちこち詰めが甘いところが敗因です。
もっと権謀術数を巡らせて陰険に腹黒に徹底的にやってれば事はなったかもしれません。
そうなったら国と共に攻様死亡。
本気で攻を愛してしまった月永は生きる目的を達成したので、そのままあっさり後を追う。お付きの捨蔵がさめざめと泣きながら墓とか作って静に立ち去る……みたいな展開と妄想します。
その場合ボーイズラブでは完全になくなって、ジャンルは悲劇耽美JUNEになりますけど。
幸か不幸かそうはならず、月永の復讐は道半ばで終了して、義兄弟カップリングが誕生。 どっちにしろ仄暗く背徳感漂うシチュエーションではあります。
でもまあ、昔は男色って結構偉い人の間でもあったみたいだし！（戦国時代の武将の嗜み的な！！）
女に狂って子供作りまくって内乱勃発とかよりは健康的かもしれません。
坊主萌にはたまらん１冊でございました。
つるっパゲでも美形って、本当の美貌だと思うんだ……。
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アキミ
