好きで好きで好きで (角川ルビー文庫)好きで好きで好きで (角川ルビー文庫)
高遠 琉加

角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-02-01
売り上げランキング : 1240

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ボーイズラブ・レビュー


好きだ好きだ好きだーっ!!


残業あけで叫ぶ。
なんだこのたまらん切ないステキ・ボーイズラブは!?


ええ、大好きです。
眠いけど寝る前に感想書く! と意気込めるくらいに、素敵なお話でした。
今年に入って読んだBLの中で一番好きかも知れません。


以下ネタバレ妄想注意!

紹介文です。

花屋に勤める三浦は、高校時代に片思いをしていた同級生の堂島と偶然再会する。昔と変わらぬ堂島の笑顔を見た途端、今でも彼が好きな気持ちが溢れてしまった三浦。しかし、不幸にも堂島はその店の娘の恋人だった。せめてそばにいたいと、必死に想いを隠して友人に戻ろうとするが、次第に堂島への熱い想いが抑えられなくなり、三浦は店を辞める。そんな三浦を心配し追ってきた堂島に、この恋を終わらせるため三浦は「一度だけ」と堂島と身体を重ねてしまい…。


とにかく切ない!
いや、片思いってのは多かれ少なかれ切ないもんですが、切なさ半端ないっす。
高校時代に好きになってからひたすら片思い。

ちょっとしたきっかけで友人付き合いするようになるけど、どんそんそれでは足りなくなる、もっと欲しくなる、我慢できなくなって、勢い余って告白してこっぴどく拒絶されて……。
傷を抱えたまま社会人になって、偶然再会して当時を思い出してやっぱりまだ好きで、でもその相手には恋人(女)がいて、自分は恋愛対象ですらないわけです。

それなのに、一度だけするか? と言われて、傷が深くなるのを承知で抱き合ってやっぱり傷ついて……と、とにかく厳しい片思い時代が長い。
いやもう、私なら一番最初に振られた段階で、立ち直れないけどなー。
この三浦(受)は強いよ! ほとんど尊敬に値する。

それに比べて、守るものが欲しくて愛とか恋よりは庇護対象としてのパートナーを無意識に求めてた堂島。
彼は子ども時代の経験から色々と背負い込みすぎて、純粋に恋することがなかったのかも知れません。
ようやく気付いて、つきあっていた恋人と別れて、三浦とくっついてお互い一緒に幸せになろうな、という形に落ち着いて、彼の恋は始まったんだなーと。
ヒーローみたいに格好いいくせに、肝心なところが不器用な男でした。


周りにいた他のキャラも素敵な人たちだったし、読了後、大変充足した気分になれました。
片思いは切なかったけど、恋が成就した時の喜びはかなり大きかったのでした。

    ↓WEB拍手です↓
   web拍手