狼皇帝―宿命のつがい (リンクスロマンス)狼皇帝―宿命のつがい (リンクスロマンス)

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ボーイズラブ・レビュー


今年の正月は寝正月です。
ひたすら自堕落に過ごすと心に誓っております。
したがって初詣にも行かないし、おせちも作らないし、旅行も行かないというないないづくしの正月休暇と相成っております。
ひたすら積読を消化し、肩が凝ったらジムか近所の温泉へ。
対外的に活動しないからと言って、暇と言うことはなく、むしろやることは山のようにあるわけです。とても楽しい予定が目白押しです。

で。
新年一発目のボーイズラブの感想がこれ。
商業では初読みでした。
狼に変身する一族のシリーズです。

狼伯爵―永久のつがい狼王―運命のつがいに続く完結編。

以下ネタバレ妄想注意!

紹介文です。

日本で神として大切に崇められていた大神蓮。仲間も永遠のつがいもおらず、孤独に生きてきた蓮は、訪れたカナダの森で冷酷非道なロシアンマフィアのイゴールと出会う。初対面で彼に噛まれ、つがいの証である甘美な衝撃を感じた蓮は、誘われるがまま彼のコテージで狂乱の一夜を過ごした。だが、イゴールは愛ではなく、あくまで身体だけの関係を望んでいた。抗う蓮を部屋に監禁した彼は、「大切に飼ってやる」と告げ…。『狼』シリーズ、ついに完結。


どいつもこいつもセレブな狼どもです。
3冊中、とりあえず愛に飢えていても金に困った狼はいなかったんじゃ無かろうか。
今回も例に漏れず、金持ちの家に生まれたりプライベートジェットだったり何とか騎士団の隠し財産だったりと金回りの派手な話題には事欠きませんでした。
羨ましい奴らめ!

最後の1冊が一番好みだったかも……な設定。
愛に飢えた束縛型の俺様攻と、控えめ美人で、基本的に攻に従順でいたい受。
攻が圧倒的上位に立っているようで、実は尻に敷かれていくんじゃ、という感じのカップルです。
控えめといっても、この受さんも本能にはけっこう忠実で、突然訪れた狼の楽園で出会った番と思われる相手に誘われて、誘われるままにあっさり身体を差し出してしまいます。たいしたもんです。

でも、身も心も愛し合いたい受に対して、攻は愛はいらんから身体だけよこせと、BL的には許し難い要求を致します。
愛のない肌色シーンが許されるのは途中経過だけなこのジャンルでは承諾いたしかねるこのお話に、受ももちろんイエスとは言いません。

受は時間を掛けてゆっくりと攻を陥落させます。
中々のやり手です。
つーか、「飼ってやる」と大口を叩いていた攻ですが、どー見ても最終的に飼い慣らされたのはアンタです。


最終的には、滅び行くかに見えた一族は、狼皇帝を名乗る受に飼い慣らされた攻をはじめとするセレブ狼たちが、金と権力と愛情に物を言わせて研究所を設立し、なんとなく何とかなりそうです。

しかし……メスがいない狼の群れってそれどうなのよ。
どう頑張ったって雄同士が番っても子供は生まれないわけで、血は薄まる一方でしょ、クローン作ってる訳じゃないんだからさ。
と、毎回突っ込んじゃうのは私の修行がまだ足りないせいなんでしょう。
ボーイズラブで雄雌の番が出来たら話になんないですからね!

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