ブログネタ
ボーイズラブ・レビュー に参加中!
ゆっくりまっすぐ近くにおいでゆっくりまっすぐ近くにおいで
渡海奈穂

新書館 2009-04-10
売り上げランキング : 937

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ボーイズラブ・レビュー


教訓。

なんとなく追いつめられた仕事状況にリンクするような話は心臓に悪い。

間に合わないとかそーいう単語は、受験生の滑る落ちるくらいに縁起が悪い。
ま、こっちはすでに先週が〆切で、現在進行形で間に合ってないので今更な感じはするんですが。ああ……今回はどれくらいブッちぎるのかな……。

この作品みたいにギリギリの窮地で、心が洗われるよーな美青年が救いの手を差しのべてくれたりするならどんなにか良いでしょう。


以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。
印刷会社営業の稲田は自社の印刷機の故障で刷れなくなった緊急の印刷を、町の小さな印刷屋で引き受けてもらう。そこの社長・大内は口は悪いが懐が広く、初対面の稲田が見とれるほどの美形。たちまち恋に落ちた稲田は、以来せっせと彼のもとに通い口説きまくるが、大内は拒否こそしないが受け入れてくれるわけでもなく…?年下ワンコ攻×クールビューティー受。商業誌未発表作をHシーン含め大幅加筆で文庫化。

とりあえず、夜9時を回って飛び込みでB4、2色刷で二つ折り8ページ、納品翌朝なんつー原稿を持ち込んでいきなり土下座する攻は、豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまえばいいと思います。
良く引き受けてもらえたもんです。
度量が広いというか、気っ風がいいというか。
今回の職人系下町オヤジな性格の美青年受は、属性・神に違いありません。
おそらく普通は門前払いです。
水掛けられるかもしらん。

しかも夜に押しかけて仕事を頼んだ攻は、救いの神に一目惚れします。
そして、何かと理由を付けては町の印刷屋に御菓子の貢ぎ物を持って通い詰めるのです。
根が真面目で素直なので、ひたすら直球でアタック。
しょっちゅう尻尾を振りながら職場に現れるわけですから、そりゃ、印刷屋の人達の中には「こいつウゼエ、つか、俺の大内さんに手ぇ出すなよ!」な人がいても仕方ないです。

受の大内さんは、なかなか複雑な背景をお持ちです。
まだ解決してない女の嫁(ヨメの性別をわざわざ付記せねばならないこのジャンルに業の深さを感じました)との離婚問題とか子どもの父親は誰だとか、昔から大内に惚れてる男の幼馴染みが、潰れかけのおまえの印刷所に援助してやるから俺と暮らそうぜ! とエンコー紛いの提案ひっさげて現れたり。

そんなあれこれに、攻は真っ向から立ち向かい、ヘロヘロになりながらもなんとか撃破。


二人は無事相思相愛になって、書き下ろしエ口もそこそこ充実したハッピーエンドとなります。



この作品。
内容ももちろん面白かったわけですが、それより後書きが面白かった
作者さんは印刷屋さんでバイトしているそうですが、なんとそのバイト先の社長に、「印刷所はどうやったら潰れますか」とか、「夜中に2色刷の原稿持ちこんだら朝には上がりますか」とか訊いちゃってるんですよ!
しかも、社長にボーイズラブなストーリーとか説明してるし!
またそれに対する社長の返しがおもろいんですわ。


ちなみに、大内は35歳くらいだと思います。
根拠は勘です。

    ↓WEB拍手です↓
   web拍手