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美男の達人 (白泉社花丸文庫)美男の達人 (白泉社花丸文庫)
小林 典雅

白泉社 2008-06-19
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ボーイズラブ・レビュー


今日は雛祭りですね。
腐っても女子なので、桃の節句を気取って桃色ケーキなどを食してみました。
脳内はいつでもピンクなので、ちょっと今更感は否めませんが、まぁ良しとします。


さて、背表紙タイトルが相変わらずグラデな花丸文庫。
独創性を発揮しているのは見た目だけではなく中身もでした。

タイトルと見た目の印象を裏切らない、なんというか……その、あれだ。
ラブコメです。ボーイズラブ版の!

以下ネタバレ妄想注意!

紹介文です。
淑女の皆さん、ごきげんよう。美男塾塾頭の箭内です。美男塾―それはイケメン養成所もしくはモテない男救済機関。「すべての男性に素敵な恋を!」と、日々悩める子羊を導いているわけですが、このたび少し面白いことが起こりました。一見モテるはずの爽やかな好青年(郵便局勤務)が説明会を経て入塾したのですが、どうやらうちの講師に一目惚れしたらしく、しかもその相手があの猫かぶり!当塾の有用性が実証される瞬間です、ぜひその目でお確かめください。

「すべての男性に素敵な恋を!」を謳い文句に、女性にモテるあれこれを伝授してくれる美男塾。
ルックスから内面磨きまで、至れり尽くせりの講義内容を用意してモテない男どもをイケメン且つ内面美男に仕立て上げるライフサポート的な場所なわけですが……。

いやもう、ひたすら!
女性にモテる為に男達が頑張ります。
つか、まさかボーイズラブ小説の中で、男がいかに女性にアピールするかというテクを延々と読む日がこようとは思ってもみませんでした。
なんというか、こんなに努力しないと女の子とは付き合えないものなのか!?
と、ちょっとビクビクしながらページをめくっておりました。
自分が男だったら確実に途中でめげます。自分に出来ないことを相手に要求しちゃマズイですよね、うん。

で、このお話の主人公と言えば、女に持てる為の極意を伝授してもらいに行った先で、イケメンの男性教師に一目惚れとかしていました。

素晴らしい異分子っぷりです。
美人塾ではカムフラージュに薬指に指輪をしていた先生も、まさか美男塾で男に告白されるとは思っていなかったんじゃないでしょうか。
……と思ったてら、この先生は立派なバイでした。

しかも、その指向が嫁にばれて離婚されてました。
笑えるのにけっこうヘヴィーな話です。


先生に惚れてしまった攻は、ヘタレなくせに頑張りまくり、教えられた口説きテクを男相手に全力投球。
見事に口説き落としに成功してしまいます。


最後までくっつくような甘い雰囲気にならず、ほんとにこのままコメディだけで終わっちゃってラブが無いんじゃ。という、このジャンルではなかなか出来ない心配をさせて頂きました。

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