父がなんの弾みでか手を出してしまったボーイズラブの古典的名作「日出処の天子」。
これまでの経緯はこちらから↓
・聖夜の聖徳太子
ある休日、読書欲に火がついた父は、日課のジム通いも控えて猛然と「日出処の天子」を読み進みはじめたのです。
そうするとです。
話の展開が進むと、太子が毛人に焦がれて女性に嫉妬したりとか、自分にとって毛人は必要欠くべからざる人間だが、毛人にとって自分はそうではない……と涙を流して悲しがったりという、いやいやそれはもう友情を軽く超えちゃってるでしょ!? という場面が頻出します。
そしてついに来たその質問。
父「おいアキミ。聖徳太子はホ○やったんか」
(爆)。
しかもそれが、休日の昼食時の話題ですよ。
ちょっと時間的に早いです、太陽が空で恥じらってます。
私は3秒ほど放心して、質問に対する反応が若干遅れてしまいました。
父は続けました。
「そんな資料が残ってるのか」
…………。
どんな資料を想像しているんだ父よ。
私「たぶん残ってないよ、たぶん。作者の創作だと思うわ」
父「なんでホ○やねん」
相変わらず直球の父。
私「でもほら、聖徳太子って仏教の人じゃん。仏教って肉食妻帯はダメだけど男同士のあれこれは寛大だったからOKなんよ!」
父「仏教はホ○はええんか」
私「衆道って言ってね。うん、お寺のお稚児さんとかはさ、お坊さんの相手をしたりもしてたんよ」
嘘はついてない!
父「そうか、そんなもんか」
なぜか納得してくれた父。
聖徳太子の性的指向がホ○でも仏教がらみの理由だとOKなのか??
なんにせよ、聖徳太子が男が好きでも読むのは止めなかった父。
その翌日にはなんと完読してしまいました。
しかも、です。
その読み終わった日に、父は母を連れて法隆寺に旅立ってしまいました。
行動力ありすぎだ父。
しかもちゃっかり現地で、偶然通りかかったボランティアのガイドさんを捕まえて2時間みっちり解説付きで法隆寺観光に勤しんだそうです。
調子麻呂が太子の馬を引く像に感嘆の声を上げ、
父「おお、調子麻呂! ほんまにおったんか」
ガイド「?なんてことはない像ですよ?」
夢殿を見ては、
父「これが聖徳太子がよく入っていたお堂か!」
ガイド「??いえ、これは建て直されています。現物はもう無いです」
なんてことを本当にやってきたんだとか。
私だってまだミラージュ巡礼に行っていないのに!!
ちょっと先を越された気分です。
なんか父を見る目がちょっと変わりそうな今日この頃でした。
↓WEB拍手です↓
アキミ
気づいちゃったんだネッ(滝汗)
そんで、えらい率直に伺われますのね・・・。
いっそ清清しゅうございますよ?
でも、衆道って嘘じゃないしっ。
というか、戦国時代も戦場に女性を連れて行けない代わりに
男性で事をすませていたという話もありますわいなぁ・・・。
ある意味で、女性より高等と思われていた節もありますし。
それにしましても、即行動!
なんて清清しい。
聖徳太子の足跡を追って法隆寺参り。
実に楽しみ方が上手なお父様ですね。