ラインハルト―調教官失墜 (花丸文庫BLACK ス 1-1)ラインハルト―調教官失墜 (花丸文庫BLACK ス 1-1)
鈴鹿 ふみ

白泉社 2008-08-21
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ボーイズラブ・レビュー


黒い黒い!
真っ黒ですよ!
さすが文庫ブラック。

泥沼ダークネス・ワンコ話でした。
通常の(?)花丸文庫にも人間四つ足ワンコ計画な本があるのですが、この作品と比べると、そっちは実は爽やかノーマル・ボーイズラブだったかも?
と一瞬、錯覚しそうになりました。
危ない危ない。
なんか最近色々と、人として大切な何かを各所に落としたり踏み外したりしているようでちょっと怖いです、ははは。

どうでも良いけど、このネーミングは勇気あるよなぁとタイトル見るなり思ってしまいました。だってラインハルトですよ、ラインハルト
一定年齢以上の腐女子というかラノベ読み(?)は60%くらいの確立で通ってるんじゃないかと思われるあの某スペースオペラの生意気な金髪の小僧様のお名前ですよ。
私の脳内では、作中の彼はアニメの金髪の小僧様で再生されておりました。

ものすごく倒錯的な気分になりましたとも。
もしかしてそれ狙ってたのか!?


以下ネタバレ妄想注意!

紹介文です。

ラインハルトはウィラ・カプリで人間を性奴隷の犬に仕上げるアクトーレスという職務についていた。かつての仲間・愛人を殺し、金持ちの男たちと何人も関係を持ち、栄華を極めていたが…。

ミイラ取りがミイラになっちゃった、という身も蓋もないストーリーです。
人間ワンコを調教していたのに、ふと気付けば自分が金で買われて地面に這いつくばっていたという、はっきり言って半分以上は自業自得なんじゃ? みたいなM受でした。

作品の雰囲気は、じっとり湿っぽく薄暗い感じ。
なんだろう、間の楔をちょっと思い出しました。
少なくとも明るく爽やかな男の子同士の恋愛で無いことだけは断言できるかと。

必死で金を稼いで泥沼から抜け出そうとするラインハルトですが、足掻けば足掻くほどドツボに嵌っていきます。そうそう、アリ地獄ってこんな感じよね!といわんばかりの展開。
疲れている時に読むと萌える前に軽く鬱になれること受け合いです。
退廃的でどろっと濃厚な設定は、最近あまり見かけない貴重な存在な気がします。
死ネタ一歩手前までいきましたし。

この作品、粗筋を見て初めて「純愛モノ」であることに気付きました。
(タイトル見て買ってそのまま読んだので更新するこの時まで粗筋とか見てなかった)
……いやま、言われてみれば確かに一途だったのかも?
一途な心の割にすっ裸で色々やらかすことが多すぎたものですから、そのへん目が滑っていたようです。でもいくら一途だからって思い人の嫁さんをあの世に送り出そうとするのはブラックに過ぎるだろう!


ちなみに、これ1冊でも読めますが、この作品の前にもう1冊お話があったようです。
たぶん、そこから入った方が分かりやすいんじゃないかと。
ラインハルトから読むと、世界観とか設定とかの説明がほとんど無くて、なんの前触れもなく人の名前がバンバン出てきて、初めの数十ページはこんがらがります(こんがらがりました)。

で、もちろんその1冊も黒っぽいワンコ物語なようなので、若干躊躇しております。
うん、もうちょっと元気になってから読もうかな。

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