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ボーイズラブ・レビュー
何冊かこの作家さんの本は読んでいますが、今回読んだこの作品は今までで一番好きです。
なんかステキだ。
表紙は、色も雰囲気も抑えめで、肌色率は1割程度。
まともです。二人ともきっちりお洋服着てますし、どっちかの手がアレなところを触っているわけでも、乗っかったり乗っかられたり抱き上げられたりしているわけでもなく。
これならレジに堂々と出せます。
(買ったのネットでだけど!)
そしてオビのアオリは、
あなたに触れる許可を、俺にもらえませんか?
ん、ま……許容範囲、いける!
エクスかリバーに比べれば慎ましいもんじゃないですか。
以下ネタバレ妄想注意!
紹介文です。
麻倉征、19歳、大学生。彼には8歳年上の同居人がいる。ひとり暮らしをする征に父親が寄越したお目付役・瀬尾篤史だ。 幼い頃から傍で自分を見守ってくれていた瀬尾と数年ぶりに一緒に暮らすことになった征だったが、瀬尾に対してどうしても素直な態度を取れない。 かつて征にとって誰よりも大切な存在だった瀬尾。だが、ある時を境にふたりの関係は大きく変わってしまっていたのだ・・・
大好きだったお兄ちゃんと、紆余曲折の末、愛してるよ瀬尾さんな関係になるお話です。
瀬尾がちょっと目を離した隙に、木に登って落っこちて手を痛めてピアニストとしての道を断たれ、母親にも見捨てられ、大好きだったお兄ちゃんは罪悪感から自分の面倒を見てくれていたんだと思い込んでしまった柾は、とても荒んだ状態で登場します。
そんな柾を、お目付役と言うよりは親鳥のように保護し、守ろうとする瀬尾。
いつの間にか好きになっていた年下の男との距離を置くため、仕事にかこつけて敬語で話してポーカーフェイスの仮面を被り、大事に大事にします。
危ういバランスの上に成り立っていた二人の関係は、タチの悪い遊び相手が柾を脅迫してゴー○ン未遂に至ったことで脆く崩れ、うっかり雇い主の息子にして好きな相手を無理矢理押し倒しかけた瀬尾はますます柾から離れた……かに見えました。
ま、7時以降の外出禁止令、カードとマンションの鍵没収、大学への送迎と、締め付けと物理的な距離は近くなるわけですが、精神的にはちょっとやばかったのです。
結局のところ、根が素直で良い子な柾はちゃんと自立し、……自立しすぎて瀬尾の知らない間にあっさり大学中退、住んでたマンション撤退、就職先決定までさっくりやってしまい、大いに瀬尾を焦らせます。
「あなたにとって俺がいらないものだとしても、俺はあなたがいるんだ!」
なりふり構ってねー!!
でもこの必死さがとても好き。
そして、ここまで言われて、俺も好きすぎてどーしようもないんだよとうっかり口を滑らせてしまう柾は可愛すぎてもうドツボでした。
しかも瀬尾は基本、敬語キャラで、プライベートシーンでその敬語が取れちゃったりするからもう……たまらん!
なんというか、正しく萌えられた感じのする作品でした。
↓WEB拍手です↓
アキミ
椎崎本は「年下の男」で火がついて、気がつけばコンプの勢いになるほどに大好きな作家さんになりました。
この作品、そんなに大きな山場がないのに、なぜか萌ツボはしっかりと押さえられていて、読後は満腹感でいっぱいになれてなんだか得した気分でした(笑。
オンオフの切り替えに語彙が変わるのって、萌々ですよね〜^^
TBいただいていきますvv