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ボーイズラブ・レビュー
ここのところ連続して健気一途受を読んでいる気がしますが、この作品は極めつけでございました。
この作家さんの処女作(notデビュー作)だそうですが、初めて書いてこれかぁと唸ってしまいます。新書2段打ちで読み応えもバッチリ。
切ない江戸時代・ファンタジーでした。
以下ネタバレ妄想注意!
紹介文です。
町人の葉之助は両親を亡くし、陰間茶屋に売られようとしたところを逃げだし、津藩主藤堂和泉守隆継に拾われる。隆継を一途に慕い、下働きから隆継の側小姓にまでなった葉之助だったが、同僚の罠にかかり、藩邸を追い出されてしまう。生きる気力を無くした葉之助が選んだ道は、人知れず死ぬことだった。腹を切り、瀕死の葉之助を救ったのは、幼なじみの吉弥。一命を取り留めたものの、心に深い傷を負った葉之助は、吉弥と共に人生を歩もうとするが…。
攻の丁髷と輪○と死ネタに拒否反応が出る場合は止めた方が良いです。
全部あります。
健気に一途に、命を救ってくれた主に尽くして、でも同僚にはめられて複数の男にマワされ、それを主に不義だと決めつけられて絶望してしまう葉之助。
川辺で腹を切りますが、死に損ねて幼馴染みの従兄に助けられます。
最初は、過去は過去として胸の奥にしまっておいて、命を助けてくれた吉弥との癒されるような穏やかな恋がはじまるんじゃ、と思ってたのですが、そうはならず。
どんなに献身的に尽くしてもらって、嫌なことは絶対されなくて、その気になるまで何年でも待つとさえ言ってくれた物わかりの良すぎる吉弥より、土壇場で信じてくれなかった主を選んでしまうんです。
人間の心って不可解ですよね……。
もう私は途中から吉弥が気の毒で気の毒で仕方なかったのですよ。
手の届くところに好きな人がいるのに、実際腕の中に抱きすくめることもできているのに、一番欲しい心は他の男のものなんです、それは辛すぎる。
不義の誤解が解けて、再び隆継の元に戻ることになる葉之助。
ですが、怪我をしてしまった吉弥の治療費を稼ぐ為に腹黒いヒヒ爺の慰み者になってしまったりと、心も身体もずいぶんボロボロで、罠にはめられた時に描かれてしまった春画が表沙汰になれば隆継にも迷惑がかかるし、もう自分は昔のように寵愛を受けられるようなきれいな身体ではないと言って身を退こうとします。
ここで吉弥兄さん。
一緒に行きな
と、愛する男の背中を押してしまいます。
ううっ、なんって! いい男なんだ! 葉之助、おまえ絶対色々と選択を誤ったよ。
切なすぎます。しかも吉弥、一度も自分のものにならなかった葉之助を思って、生涯独身を貫いてしまうのです。
吉弥よりも隆継を選んだ葉之助は、最後まで添い遂げ、主が逝ったあとは追い腹を切ってしまいました。
その時に詠んだ辞世の句の一部が、この作品のタイトルになっています。
暗い道であっても、きっと簡単に進めるでしょう。
私が信頼する主が照らす光に導かれて――
というような意味だと思います、たぶん。
古典文法とかきれいに忘れてしまいました。昔一瞬でも教えていた自分が信じられん。
心の月の部分とかめっちゃ意訳です。
おそらくテストでやったら減点されるレベルの。
つーか訳自体間違えてたらほんますんません。赤っ恥ですね……。
最後まで好きな男に添い遂げられた葉之助は、きっと幸せだったんだろうなーとしんみり思いました。
9月のJガーデンでこの作家さんの同人誌、並んでるのは全部買ってきたので、これからゆっくり読もう……。
町人の葉之助は両親を亡くし、陰間茶屋に売られようとしたところを逃げだし、津藩主藤堂和泉守隆継に拾われる。隆継を一途に慕い、下働きから隆継の側小姓にまでなった葉之助だったが、同僚の罠にかかり、藩邸を追い出されてしまう。生きる気力を無くした葉之助が選んだ道は、人知れず死ぬことだった。腹を切り、瀕死の葉之助を救ったのは、幼なじみの吉弥。一命を取り留めたものの、心に深い傷を負った葉之助は、吉弥と共に人生を歩もうとするが…。
攻の丁髷と輪○と死ネタに拒否反応が出る場合は止めた方が良いです。
全部あります。
健気に一途に、命を救ってくれた主に尽くして、でも同僚にはめられて複数の男にマワされ、それを主に不義だと決めつけられて絶望してしまう葉之助。
川辺で腹を切りますが、死に損ねて幼馴染みの従兄に助けられます。
最初は、過去は過去として胸の奥にしまっておいて、命を助けてくれた吉弥との癒されるような穏やかな恋がはじまるんじゃ、と思ってたのですが、そうはならず。
どんなに献身的に尽くしてもらって、嫌なことは絶対されなくて、その気になるまで何年でも待つとさえ言ってくれた物わかりの良すぎる吉弥より、土壇場で信じてくれなかった主を選んでしまうんです。
人間の心って不可解ですよね……。
もう私は途中から吉弥が気の毒で気の毒で仕方なかったのですよ。
手の届くところに好きな人がいるのに、実際腕の中に抱きすくめることもできているのに、一番欲しい心は他の男のものなんです、それは辛すぎる。
不義の誤解が解けて、再び隆継の元に戻ることになる葉之助。
ですが、怪我をしてしまった吉弥の治療費を稼ぐ為に腹黒いヒヒ爺の慰み者になってしまったりと、心も身体もずいぶんボロボロで、罠にはめられた時に描かれてしまった春画が表沙汰になれば隆継にも迷惑がかかるし、もう自分は昔のように寵愛を受けられるようなきれいな身体ではないと言って身を退こうとします。
ここで吉弥兄さん。
一緒に行きな
と、愛する男の背中を押してしまいます。
ううっ、なんって! いい男なんだ! 葉之助、おまえ絶対色々と選択を誤ったよ。
切なすぎます。しかも吉弥、一度も自分のものにならなかった葉之助を思って、生涯独身を貫いてしまうのです。
吉弥よりも隆継を選んだ葉之助は、最後まで添い遂げ、主が逝ったあとは追い腹を切ってしまいました。
その時に詠んだ辞世の句の一部が、この作品のタイトルになっています。
暗い道であっても、きっと簡単に進めるでしょう。
私が信頼する主が照らす光に導かれて――
というような意味だと思います、たぶん。
古典文法とかきれいに忘れてしまいました。昔一瞬でも教えていた自分が信じられん。
心の月の部分とかめっちゃ意訳です。
おそらくテストでやったら減点されるレベルの。
つーか訳自体間違えてたらほんますんません。赤っ恥ですね……。
最後まで好きな男に添い遂げられた葉之助は、きっと幸せだったんだろうなーとしんみり思いました。
9月のJガーデンでこの作家さんの同人誌、並んでるのは全部買ってきたので、これからゆっくり読もう……。
↓WEB拍手です↓
アキミ
ええ、私も買っておりますとも。……これから読むところですが。
あとがき読んでなるほどね、と思ったのは、
「自分的萌えツボ」に「受が無体な目に遭ったり」を挙げていること。
この作品でも「受に多大な試練が与えられる六青作品」の法則は生きておりますが、これは「無体な目」の一言で片付けられる内容なんでしょうかね(笑)。
でもいろいろ選択を間違ってる葉之助の心の動きは実に説得力のあるものだし、いい人過ぎるけどいい男な吉弥の存在も不自然なものではないし、下手に作家開拓するよりは、この人の作品を作家買いする方がよほど安心できるなーと思います。
だけどこの作品、読む人の好みがすごく分かれそうですよね。