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ボーイズラブ コミック・レビュー
邪道関連の感想はコチラの上部に。
ああ、ついに終わってしまいました。
コミックスが。
長かった。
コミック版の初出は、柢王と桂花の馴れ初め編「天網夜譚」。
まだビブロスが現役で業界トップを走っていた時代でした。
確かこれが初めて雑誌に載ったのは1995年あたりのハズ(た、たぶん。もう雑誌本体が残っていないのでちょっと不安)。

↑画像は荒いですが、当時の雑誌の切り抜き。
沖さんが「遠城寺美也」と「沖麻実也」という2つのペンネームを使い分けていた時代です。
そこから4回、雑誌で連載され、残りは大量書き下ろし&加筆修正でコミックに!
という触れ込みでした。
↓ちなみに当初の発売予定は、1997年4月。

桂花が天界人を傷つけて明日にも殺されるか!? というところでお話はストップ。
そこから延期延期さらに延期。
焦らして焦らして、やりすぎなんじゃ……と泣きたくなるくらいの放置プレイの果てに、発売されたのがなんと2002年7月。
先生!ミレニアム余裕で跨いでます!
雑誌掲載から待ちに待ったりの8年。
出版の予定とは際限なく延びるのだと身体で学んだ8年でした。
そこから更に発刊6冊を加えて、コミックス全7冊。
いやもうホント、堂々の完結です。
1995年→2008年。
実に13年をかけて辿りついたENDマークです。
ちなみに小説の方はまだ終わる気配がありません。
(1部がもうすぐ終わりそう。でも全部で3部まであるとかないとか……)
なんか、待っていた年月に想いを馳せると、最後の1冊を読むのがもったいなくなってしまうこの気持ち、誰かに分かって欲しいと思う今日この頃です。
以下ネタバレ妄想注意!
まず表紙がステキです。
柢王のピンです(冰玉もいるけど)。
ネットに表紙が出た時、パソコンの前でつい叫んでしまいました。
眩しいくらい爽やかな笑顔です。
この先邪道の展開の辛い時はこの笑顔を見て乗り切ろうと思いました。
コミックスのラストは、和やかにメインの4人でお茶会。
この4人揃ってのお食事シーンのカラーとか見たいなあ。
なんか、幸せな時代の1枚という感じで……。
だってこの先、大変なことばっかりなんですもの。
ボーイズラブにあるまじきシリアス展開の連続技で、読み応えに関しては文句の付けようがないけれどもその代わり精神力必須! なのですよ。
こういうほのぼのショットはとても貴重だと思うんです。
なんつーかほら、リポ○タンD的な感じ?
思えばCIELにおいて異色だったこのファンタジー・ボーイズラブ。
連載中は、全体が桃色のはずの誌面で実に色々とやらかして下さいました。
バリバリの戦闘シーンを、普通にページ数使って描写。
敵の生首は飛ぶし、肌色率は基本的に低め(絶対、戦闘シーンの総ページ数の方が多い)だし、主役クラスが本気で戦ったら山が消し飛んで地形が変わるし、攻は受の武器を相手に嫉妬するし……。
でも!
そこが好きだ!!
ちなみに肌色シーンは最後の1冊にどどーん! ときてました。
ちょっとびっくり。
最後まで朝チュンに毛が生えた感じでいくのかしらんと思っていたので……。
あらま、しっかり脱いでるわ、と。
沖さんの作品って、コミックスにはほとんど致してるシーンが入らないんですよね。
小説の挿し絵だとあんなに激しいのに。
だからコミックス内の肌色シーンはとっても貴重なのです。
終わってしまったのは残念ですが、無事完結して嬉しくもあるというこの複雑な気持ち。
ああ、みんな幸せになって欲しい。
最後の2話分は柢王と桂花がメインで、自分の血と魔族の鳥の血のちゃんぽんで酔っぱらって性格変わった桂花が、ちょっとどうしようかというくらいキュートでした。
めっちゃ甘え顔で、
「ひとりにされたら眠れないよ」
とか言うんですよ!
むしろ私が添い寝してあげる!!
という気分になります……申し出たところで寝台から蹴り落とされそうですが。
これから大変だけど、コミックスで4人の幸せな時代のお話がたっぷり読めたので、なんとかついていけそうです。
まだまだ続くであろう邪道ワールドですが、
ひとまずはコミックスの完結に乾杯!
↓WEB拍手です↓
アキミ
本当に柢王×桂花のカップルは微妙なところで終わってしまっていて、もっと読みたかったです。
最後のお茶会の話は泣いてしまった私です・・・。