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螺旋のゆくえ (富士見二丁目交響楽団シリーズ 6部)螺旋のゆくえ (富士見二丁目交響楽団シリーズ 6部)
秋月 こお

角川書店 2007-12-01
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ボーイズラブ・レビュー


フジミの新刊です。
押しも押されもしないご長寿シリーズ。

タイトルの「螺旋のゆくえ」は、悠季が芸術音楽を学ぶ様を語ったところからとっあるのですが、このシリーズにもぴったりと当てはまる気がします。

おんなじよーな事を繰り返しながらも、ちょっとずつ螺旋状に話が進んでいく、というシリーズ。ループ具合はサザ○さんと良い勝負ですが、悠季も圭も年を取って変わっていっているところが違います。

そして。
今回は面白かったのです。
すごく楽しく読めて嬉しかったです。

以下ネタバレ妄想注意!

紹介文です。

バイオリニストとして一皮剥けた演奏を披露した悠季に、大舞台の申し込みが舞い込んだ。圭の率いるMHK交響楽団からのソリストとしての競演の申し込みだ!いまや世界的指揮者として名を馳せる桐ノ院圭からの挑戦状―。恋人同士ではあるけれど、音楽家として譲れないプライドをぶつけ合う二人の関係は、圭の不用意な失言で剣呑な空気を孕み―!?話題作「雪嵐」を悠季視点で描いた、待望の書き下ろし新作。悠季と圭の史上最大の夫婦喧嘩(!?)の行方は…。

やっぱりこのシリーズは悠季視点がしっくり来ます。
電柱殿下は一人称で話が進んでても思考回路が良くわからんのです。
音楽家として、教育者として奮闘する悠季が久々に生き生きして見えた気がします。

派手な夫婦喧嘩をやらかしてましたが、これで最大ならまだまだ甘いよお二人さん。
ケンカをしていても両者ともどこかに理性は残っているので言うほど壮絶な展開にはなりません。
悠季は根が優しいうえ小心者で、しかも商売道具の手は絶対に出せないわけですから、滅多なことにはならないのです、たぶん。
(以前はぶち切れて自分のバイオリンを叩き壊し、手も負傷するということもやってるので、絶対大丈夫とは言えないですが……今はもう前と違ってアマチュアではないので、楽器に対する気持ちとか演奏家としての心構えがちがうハズ。)

福山先生にお褒めの言葉をいただけるまでになった悠季の成長が眩しい今日この頃。
そして圭のヘタレっぷりがちょっと目立ってきたここ数冊。
次は圭の面目躍如になるらしいですが、別に今のままで良いです。
見た目があれだけ偉そうな男なんですから、中身は多少ヘタレてたほうが人間味があってよろしいかと思うので。



ちなみに今回最大の衝撃は。


圭の受経験話!!


圭は酒の席で夜の生活武勇伝を自慢して悠季の逆鱗に触れ、わびを入れる際に自分の過去の受体験を話すのですが……。
実際過去にそーいうことがあったとしても、永遠に口をつぐんでいなさいこの存在自体が攻男っ!
悠季も。
十七歳の圭と今の僕ならリバもアリかもとか、口にするのは止めてぇ!
妄想したくない!!
私は。
場合によってはリバもOKですが、このカップルのリバは、たとえ時間軸が狂いまくっても見たくないんです!!!!!!
しかし、一晩に8回を自慢できる攻と、非常な羞恥心を覚える受の心理にはなるほどと納得してしまいました。
突っ込む方は絶倫っぷりを誇るわけですが、受身のほうは、あらやだ8回もされて喜ぶなんて……という目で見られていると感じて恥ずかしい、と言う理屈は、なんとなく頷けるものがあったのでした。

で、圭は自分と悠季の立場を逆にしてコトを為した場合を想定し、悠季が攻の立場で「8回も~」と誰かに自慢するところを想像して己の愚行を心から悔いるのでした。

いやいや、想像力って大事ですね、圭。
自分がされて嫌なことは人にしてはいけませんよっと。

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